売上を伸ばす・利益を稼ぐ・お金を増やす。この3つは別のこと

売上の結果が利益。利益の結果がお金。というわけでもないのです。

ですが、これら3つは連動しており、まとめてみる必要もあります。

頑張ったわりには報われていないと感じたら、数字にヒントを求めてみるのはどうでしょう。

 

売上を伸ばす・利益を稼ぐ・お金を増やす。この3つは別のこと

売上を伸ばすには、営業力が必要です。

利益を稼ぐには、経費を知っておく・コントロールすることが必要です。

お金を増やすには、経費にたいして投資の意識をもつことが必要です。

 

もし売上だけを伸ばせばよいなら、利益は度外視して売上以上の経費をつかってもよいし、回収できない売掛金があってもよいことになります。

もし利益だけを稼げばよいなら、とことん経費をけずればよいし、今はイマイチだけど将来の見込みがありそうな仕事は断ることになるでしょう。

もしお金だけを増やすなら、いまの売上や利益をすてて、美味しいところを見つけるまでひたすら投資を繰り返すのもアリでしょう。

 

もちろん、事業に必要なのは売上・利益・お金の3つだけではないですよね。

ヒトや環境、想いなど数字ではあらわせないものも大事にしているはずです。

 

でも、売上・利益・お金のどれか一つが欠けても事業がうまくいかないことは事実です。

そして、この3つは単独で存在せずそれぞれが連動しているので、常に気を配っておく必要があるのです。

自分の知らないところで、何かが不味くならないように。

 

3つをまとめて考えるのに役立つのが経理

売上と利益は、決算書や試算表をみれば分かります。

お金のことをより深く確認したいなら、資金繰り表が必要かもしれません。

これらは過去の出来事をあらわしたものにすぎませんが、見る価値はあります。

というのも、将来の原因は過去にあるからです。

 

事業では、仕入などもふくめて投資が先にきます。

その投資がうまくいけば、売上がやってくる。

その売上の代金を回収し、次の投資をおこない、次の売上につなげ……と基本的にこんなサイクルになっているのです。

 

この意識をもって決算書などを見たら、次のものが混じっていることが分かると思います。

  • 投資しただけもの
  • 投資→売上になったもの
  • 投資が失敗したもの

 

これらを区別するには、会計データを加工する必要があるかもしれません。

ただ、これが分かれば売上・利益・お金の見方も変わるのではないでしょうか。

 

決算書を見ただけでは、漠然とこんな感じかもしれません。

 

でも、会計データを掘り下げていけば、いまの行動を変えるとっかかりになるところが見つかるかもしれません。

すこし登りやすくなるのです。

 

こんなことを定期的にやるとなったら、気乗りしないかもしれませんね。

事業が安定していたり、肌感覚でだいたい分かる状況ならやらないのもアリだと思います。

けれど「知らないうちに変なことになっていた…」を避けたり「より早く実現したいことがある」なら、経理も活用するのがよいでしょう。

 

経理は税金を計算するためのものではなく、数字やお金の面でも自分の希望をかなえたいときの道具なので。

 

まとめ

売上・利益・お金の3つを改善しようとするときは、それぞれ別の切り口が必要です。

ですが、それぞれが連動しているため、単独ではなく、まとめてみておく必要もあります。

その役に立つのが経理です。

いつも頑張っているのに報われている気がしない……と感じたら、数字にヒントを求めるのもアリですよ。

 

※ 記事作成時点の情報・法令に基づいています。