社長の話を聞いてもらうには「なぜ・どうなる」が必要

どうしたら社長の言うことを聞いてくれるのか。

そのためには社長が見ているものと従業員が見ているものを揃える必要があります。

 

社長の話を聞いてもらえない理由

事業をやっていくには、誰かを雇わなければならないこともあります。

すると出てくるのがヒトの問題です。

 

「○○しましょう」「○○をやってください」と伝えたはずなのに、それをやってくれない。

あるいは、自分が思ったのとはちがう結果になる。

 

「そういうものだ」と割り切ることもできるかもしれませんが、本音はきっと違うと思います。

「どうしたら言うことを聞いてくれるのだろうか」は多くの経営者の悩みです。

 

「100点ではなく60点でよい」という考え方もありますが、根本的な解決ではないようにも思います。

人はそれぞれ違うものなので、誰かになにかを頼めばかならずしも自分の思う通りにはいかないのが普通かもしれません。

でも、それぞれが自分の流儀で仕事をするのも社長としては困るもの。

 

「素直なひと」を雇うという手もありますが、面従腹背では困りますよね。

どうしたものでしょうか。

 

「なぜ・どうなる」が必要

人になにかを伝えるときは「なぜ」と「どうなる」を説明することが必要です。

 

「なぜ」には理由もふくみますが、大事なのはあることの前提を伝えることです。

「○○だから○○をする」という風に。

 

赤字だから売上を増やしたり経費をけずらなければならない。

もし、相手が赤字ということを知らなかったら……?

 

社長なら会社の数字をみますが、従業員もおなじとは限らない。

会社の数字のすべてを見せるかどうかは社長それぞれの判断です。

でも、「赤字だから」ということを知っている・知らないで動機は変わるものではないでしょうか。

 

人がなにかをするには「動機」があることが多いものです。

なので「動機」にあたるものを社長と従業員でそろえなければ、従業員は社長のおもうように行動しないのが当たり前でもあるのです。

 

いっぽう「どうなる」には結果もふくみますが、大事なのは将来です。

「それをすると会社と従業員はどうなるか」ということです。

「○○をすれば○○になる」

 

たとえばサッカーや野球の試合です。

1点差で負けているなら、勝つためにはすくなくても2点はとりにいかなければなりません。

 

そのためにはチーム全体で勝つための行動をしなければなりませんが、もし勝てば従業員も「勝った」を手にすることができます。

このような将来を全員が共有できていなければ、勝ちは遠のくのではないでしょうか。

つまり、目指すところがおなじになっていることが大事なのです。

 

経営において目指すところは、会社全体としてのときもあれば、従業員それぞれ固有のときもあるでしょう。

でも、ここがズレていると「とりあえず仕事をした」になりがちです。

仕事のあとにあるものが、社長と従業員でちがうからです。

 

また、目指すところがおなじなら「こうしたらどうか」という意見もでてきやすいはずです。

そうなってくると会社全体が活発になってくるでしょう。

社長には、会社が目指すところをしめすことと、いろんな意見を会社全体のものとして整えていくことが求められるのです。

 

まとめ

社長が意図するように仕事をしてもらうには、「なぜ・どうなる」を伝えることが必要です。

その仕事をする前提や将来像が、社長と従業員でズレているかもしれないからです。

ズレは大きくなると合わせるのが大変ですので、こまめにすり合わせをしておきましょう。

 

※ 記事作成時点の心境に基づいています。