国税庁(e-Tax)のフリした詐欺メールが届いた

e-Tax 税務署からの【未払い税金のお知らせ】というタイトルで、メールが届いていました。

 

「税金を払ってね」という督促は、基本的に書面で届くため、まあ詐欺メールかなと思ったのですが、どんなものか気になったのでメールを開いてみました。

 

メールの内容

e-Taxをご利用いただきありがとうございます。

あなたの所得稅(または延滞金)法律により計算した客勛 について、これまで自主的に納付されるよう催促してきま したが、まだ納付されておりません。
もし最終期限までに 納付がないときは、税法のきめるところにより、不動産、自 動車などの登記登録財産や給料、売掛金などの值権など の差押処分に着手致します。
納稅確認番号:****4522
滯納金合計:50000円
納付期限: 2023/05/14
最終期限: 2023/05/14 (支払期日の延長不可)

お支払いへ⇒  https://www.nta.go.jp/ →(メール本文からはhttps://lfonamskdds.com/ksonalsd.phpに飛びますが、クリックしていないため、何が出てくるかは分かりません。。。)

※ 本メールは、「国税電子申告・納税システム(e-Tax)」にメールアドレスを登録いただいた方へ配信しております。
なお、本メールアドレスは送信専用のため、返信を受け付けておりません。ご了承ください。
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発行元:国税庁
Copyright (C) NATIONAL TAX AGENCY ALL Rights Reserved.
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メールの送信元……end@panasonic.jp

 

どんな時に国税庁からメールが来るか

税務署からの督促は、納付書と一緒に、書面で届きます。

 

国税庁からメールが届くのは、次の3パターンの場合のみです。

  1. 国税庁ホームページ新着情報の配信サービスの登録をしている場合
  2. 国税庁メールマガジン配信サービスの登録をしている場合
  3. e-Taxを利用し、メールアドレスを登録している場合

 

そして、e-Taxからのメールは、申告や納付などの手続き情報を「メッセージボックスに送りました」という定型文のみです。

メールを開いたら、いきなり金額が出てくるという事はないのです。

メールが届いた後、パスワードなどを入力してe-Taxにログインし、メッセージボックスを確認する、という流れになります。

 

ちなみに、国税庁も公表している資料で、次のように言っています。

 

詐欺による被害は経費になるか

個人のプライベートとしての行動の場合

経費とは、事業に必要な支払いのことです。

事業を行っていない場合は、経費も存在しないため、詐欺による被害は経費とはなりません。

 

そこで考えられるのは、雑損控除という仕組みです。

災害や盗難、横領があった時に、個人の所得税・住民税が少なくなる仕組みなのですが、詐欺による被害は雑損控除の対象とはなりません。

「だまされる方が悪い」とはとても思えませんが、税務上の救済措置がないのが現状です。

 

順番が逆かもしれませんが、まずは「取られたお金を少しでも取り返す!」と思いますよね。

少しでも取り返すために、振り込め詐欺救済法という法律がありますで、インターネットで検索してみて下さいね。

※ 正式名称は「犯罪利用預金口座等に係る資金による被害回復分配金の支払等に関する法律」です。

 

事業上の行動の場合

被害があった年に、損失として計上しましょう。

そして、もし被害を取り返せたときは、収入として計上します。

 

ただし、詐欺というのは一般的に立証が難しいと言われることもあるため、気を付けて欲しいもあります。

それは、証拠を揃えておく、という事です。

 

頭にくると思いますが、税務署側としては、詐欺という仕組みを悪用して税金を調整などされたら困るため、「ホントに?」という目線で見てくるはずだと思うのです。

 

ですので、普通の経費であれば、領収書や請求書などで十分なところ、詐欺の場合は、届いたメールや振り込み明細・詐欺に気付いてからの行動履歴などを、出来る限り保存しておきましょう。

 

※ 記事作成時点の情報・法令等に基づいております。