法人設立届出書とは?そして書き方は?
会社を設立したら、この法人設立届出書を税務署に提出しなければなりません。
どういうものか、そして書き方を解説します。
法人設立届出書とは?
会社を設立したことや事業の概要を、税務署へ知らせるための書類です。
この書類を出すことにより、税務署からの郵便やセミナー案内などが届くようになります。
例えば、お子さんが生まれた場合、市役所などに出生届を出しますよね。
会社の事を法人と言いますが、法律上の人間とも言えます。
この書類は、法人版の出生届だと思ってください。
なお、税務署へ提出するのは1部でよいのですが、控えとして、もう1部準備しておきましょう。
添付書類
会社の定款、寄付行為、規則などのコピー1部を添付します。
※ 資本金が1億円以上の場合は、2部。
提出先は?
納税地を管轄する税務署に提出します。
税金の申告は、納税地で行います。
その納税地は、本店か主たる事務所がある場所になります。
例えば、とりあえず名義だけということでレンタルオフィスを本店にし、実際の仕事は自宅で行っているような事もあります。
その場合は、自宅を主たる事務所として納税地にすることも出来るのです。
なお、本店でも主たる事務所でも事業をしている場合は、住民税(均等割)が増える可能性がありますので留意しましょう。
期限は?
会社を設立して(設立の登記日)から2か月以内です。
遅れても罰則がある訳ではないです。
提出していない場合は、おそらく、最初の申告書を出したタイミングで税務署から電話が来て「設立届も出してくださいね」というやり取りが想定されます。
後日のムダな手間を省くためにも、なるべく早く出しておきましょう。
書き方は?
定款と登記簿があれば、ほとんどの項目をカバーできますので準備しておきましょう。
※ 整理番号
ここは記載しません。
本店又は主たる事務所の所在地・法人名・代表者氏名・代表者住所
登記簿の内容を記載しましょう。
なお、電話番号には、会社の固定電話か代表者の携帯電話を記載します。
納税地
上記「提出先」参照。
本店と同じ場合は「同上」と記載しましょう。
法人番号
「国税庁法人番号公表サイト」にて検索ができます。
なお、この書類を提出するときに番号がない場合には、記載は不要です。
サイトはこちら → https://www.houjin-bangou.nta.go.jp/
設立年月日・設立時の資本金又は出資金の額
登記簿の内容を記載しましょう。
事業年度
定款で定めた事業年度を記載します。
消費税の新設法人に該当することとなった事業年度開始の日
資本金または出資金が1,000万円以上の場合は、設立の日を記載します。
事業の目的
細かく書いても良いですが、定款を添付するため概要でも結構です。
支店・出張所・工場等
会社の業務を行っている場所が本店以外にある場合には、登記の有無にかかわらず記載しておきましょう。
設立の形態
新しく会社を設立した場合は「5」を選択し、「新規開業」などと記載します。
個人事業から法人成りした場合は「1」を選択し、個人事業主のときに申告をしていた税務署・申告書に記載のある整理番号を記載します。
税務署はともかく、整理番号が分からない場合は、空欄で出しましょう。
設立の形態が2~4である場合の適格区分
会社を作る方法には、もともとある複数の会社を合併したり、一つの会社から分割するなどの方法があります。
そのような場合に、関係する会社群の状況や中身などが、実質的に以前と変わらないこともあります。
そういうケースを「適格」といい、税金の計算が変わってくるのです。
ゼロから新しく会社を設立する場合や法人成りする場合には、空欄になります。
事業開始(見込み)年月日
基本的には「設立年月日」と同じになります。
会社を作ったが何もしていない場合は、事業を始める見込みの時期を記載しましょう。
「給与支払事務所等の開設届出書」提出の有無
これは、給与や役員報酬を支払う場合に提出が必要な書類です。
既に出した、または一緒に出す場合には、「有」を選択します。
※ 記事作成時点の情報・法令等に基づいております。
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