カード明細があれば領収書はいらない?
経費などの支払いで、クレジットカードを利用することも多いと思います。
「財布にお金入っていたかな……」と気にしなくてもよいですし、便利ですもんね。
そのカード払いのものを、経理するにあたっては、何が必要でしょうか?
通常、経費と言えば、領収書ですよね。
しかし、お店でカードを使った場合、基本的に領収書は発行されません。
そこで、お店から受け取る書類・カード会社から受け取る書類、この両方が必要になるのです。
どちらかが欠けても、後で確認作業が必要になってしまいます。
目次
そもそも領収書が必要な理由
商品やサービスの購入にあたり、お金を支払ったことを客観的に証明するためです。
もし、領収書が無くてもよいとなれば、経費は捏造し放題になってしまうかもしれません。
そこで、自分ではなく、他の誰かが証明するものが必要になるのです。
カード払いの時は、領収書が発行されない
領収書は、お金を受け取ったことを証明するものです。
カード払いをする時は、カード会社が、お店にお金を支払います。
(カードを利用した方は、後日、カード会社にお金を支払います)
つまり、お店は、カードを利用した方からお金を受け取っている訳ではないので、領収書を発行する義務がないのです。
また、カード会社も、商品やサービスと引き換えにお金を受け取っている訳ではないので、領収書が発行できないのです。
お店から受け取る書類
クレジットカード売上票
これは、必ず受け取っているはずです。
利用日や金額、カード番号が記載されているものです。
ただし、これでは何を購入したのかが分かりません。
レシートや請求書など
お店にとっては義務でないのですが、多くの場合、レシートも貰えます。
もしかしたら「再発行」という形で。
「クレジットカード払い」などと但し書きが入っているものが。
このレシートが大事です。
※ ネットで買い物をする時は、請求書や納品書を取っておきましょう。
経理にあたっては、次の情報が必要になるのですが、レシート等に網羅されているからです。
経理に必要な情報
① お店の名前
② あて名
③ 日付
④ 商品やサービスの内容
⑤ 金額
⑥ 消費税率……これがとても大事です!
⑦ お店の登録番号(令和5年(2023年)10月から)
カード会社から受け取る書類
カードの利用明細
カード払いの引き落としは、毎月やってくると思います。
1か月の間に利用したすべてが、1つの数字にまとまっているのです。
この内訳を知るために、カードの利用明細が必要になります。
もし、個々のレシートしかなくて、その合計とカードの引き落とし額が一致しない場合……
(とても大変なので、想像しないようにしています)
これを避けるためにも、カードの利用明細は大事です。
最後に
経理をするにあたっては、カード明細とレシートの2つは必須の情報となります。
令和5年(2023年)10月からインボイス制度が始まりますが、レシートや請求書に記載されている「登録番号」の有り無しで税金まで変わってしまいます。
こういった書類が無いからといって、必ずしも経費にできない訳でもないのですが、書類=お金と思ってモレのないように気を配ってみましょう。
※ 記事作成時点の情報・法令等に基づいております。
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