数字を理解するには比較が大事
数字の理解をはやめるには「ある数字がうごくと他はどう変化するか」という視点がポイントです。
売上だけを目標にしていないか
営業の目標といえば「売上」になることがおおい印象です。
売上ではなく「件数など」のときもありますが、いずれにしても売上に関係する数字「だけ」だったりします。
もちろん、売上は事業をやっていくうえで欠かせないものなので悪いことではないです。
でも、大事なことが抜けています。
それは「売上がふえるとどうなるか」ということです。
売上がふえれば、とうぜん利益もふえる。とは限りません。
売上以上に経費がふえてしまえば、次のように赤字になることだってあり得ます。
こういうことを防ぐには、売上・経費・利益それぞれの関係を知っておかなければなりません。
とくに経費には、商品の仕入のように売上におうじて増減するものと、家賃のように売上の増減にかかわらずかかる固定費とよばれるものがあります。
ある数字がうごくと、ほかの数字はどう変化するか。
この関係をおさえておくことが数字を経営に活かすためには欠かせないのです。
これをふまえて売上の目標を設定する必要があります。
たとえば次のように。
- 利益を○○円ふやしたい
- 売上がふえると経費がどれくらいふえるか
- ふやしたい利益におうじて売上目標を設定する
数字を理解するには比較が大事
もっとお金や利益をふやしたい。
現状維持でじゅうぶん。
投資をするから赤字も覚悟している。
どのような状況であっても、経営の数字はおおすじで理解しておく必要があります。
というのも、自分だけを何とかすればよいわけではないからです。
いまのお客さまや取引先が変わる可能性だってありますよね。
ある日とつぜん事情がかわっても困らないように、数字のことは常に気にしておいたほうがよいのです。
経営のおおきな目的の一つであるお金は、数字で表現されます。
そのお金がどうやって増えたり減ったりするかを理解するには、数字を理解することが必須なのです。
そして、その数字を理解するには、売上と経費のように「動きを比較する」ことが大事です。
数字は比べるから意味をもってくるようなところがあるのです。
たとえば「売上と仕入」
利益をふやすには、深くかんがえずとも次の2通りの方法を思いつきます。
- 売上をふやす
- 仕入値を交渉・相見積もり・大量仕入などで下げてもらう
それから次のように拡げてみます。
- 売上だけを○○円ふやしたらどうなるか
- 仕入だけを○○円へらしたらどうなるか
- 売上を○○円ふやし、仕入を○○円へらしたらどうなるか
この「○○円」は数パターンでてくるでしょうし、「%」でかんがえるのもよいでしょう。
サービス業の場合は仕入がありませんが、自分の作業時間などを時間単価におきかえて応用することもできます。
また、ここから先をさらに「自分の希望」などの基準と比べて……「1年ではなく○年単位」にすると……とひろげていくこともできます。
いずれにしてもお金や利益を出発点に数字のことをかんがえていくと、どんどん選択肢がふえていきます。
その選択肢を比べれば比べるほど、数字の理解が深まり、数字に強くなり、数字を経営に活かせるようになります。
数字はなにか1つだけをみてもピンと気づらいものですし、事業において数字が単独で存在することのほうがレアだと思います。
「なにかが動くと他はどう動くのか」
これが数字を理解するためのカギです。
お金や利益を最終目標にして、1~2か月に1回は経営の数字を自分の希望に照らしてかんがえる機会をもちましょう。
まとめ
「売上だけ・仕入だけ」のように数字は単独でみるのではなく、「売上と仕入」のようにセットで比較しながらみると理解が早まります。
そして、数字をかんがえる出発点はいつも経営の目的であるお金や利益です。
数字に強くなるためにも、まずは「利益を○○円ふやしたい」と思うところからはじめましょう。
※ 記事作成時点の情報・法令に基づいています。
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