自分の税金を、自分で計算できるということ

税金の計算かあ……面倒だな、よく分からないし……

というのが多数派ではないかと思っています。

 

たしかに手間はかかる

まず準備が大変ですよね。

領収書がいろんなところにあったり、中にはどっかに行ってしまったものもあるかもしれないし……

場合によっては、申告の作業が始まっているのに、計算に必要な書類が届くのを待っている、なんてケースもあります。

とにかく、計算に必要な書類を揃えるだけでも大変です。

 

書類が集まったら、今度は集計・会計ソフトへの入力をし、税金の計算をしていきますが、今度は「よく分からない」「合っているのか不安」という問題もでてきます。

 

そして、申告するにも締め切り、期限があります。

これが夏休みの宿題とかであれば、少し怒られるくらいで済みますが、税金の場合は罰金というものがあります。

(期限に遅れたら絶対にかかる、というのものでもないですが)

 

そもそも税金なんて、できれば払いたくない!っていう気持ちってあると思います。

申告しなければ税務署が怖そうだし……

憲法にも「国民は、法律の定めるところにより、納税の義務を負ふ。」と書いてあるって習ったし……

だれも税金を払わなかったら、それはそれで大変なのは分かるけど……

 

ホントはやりたくないことが、義務だったりすると、手間がかかる感って倍増しますよね。

 

もし自分で計算できなかったら?

大昔ではなく、今でも自分で計算しない税金はあります。

  • 個人の住民税、事業税
  • 加算税などの罰金的なもの
  • 固定資産税
  • 不動産取得税
  • 自動車税 など

これらは、もともとのルールでそうなっています。

 

本来は自分で計算するはずの所得税や法人税でも、じつは自分で計算できなくなるケースが存在します。

これを「推計課税」と呼んでいます。

税務調査などがあり、いろんな書類が足りないことが判明したときなどに行われる方法です。

※ 青色申告をしていると、原則として推計課税は行われません。

 

こんなとき、税務署は

「明らかに計算が違いますよね」

「手元にある書類や同業他社のデータなどを参考にすると、おそらく税金はこれぐらいですよ」

「なので、この金額を払ってね」

ということができるのです。そういう権利があるのです。

 

もともと自分で計算しない税金

本来は自分で計算するけど、いろいろあって税務署に計算された税金

 

「税金できれば払いたくない」という気持ちはおいといて、「計算する手間がはぶけてラッキー」とはならないと思うのです。

 

たまにですが、役所での税金の計算にミスがあったというニュースも耳にしますし。

 

自分の税金を、自分で計算できるということ

自分の税金を自分で計算できる、というのは、やっぱり権利と言えます。

世が世なら、自分で計算するために血が流れてもおかしくない……

たしか、マグナカルタ大憲章ってそういうものだったかと。(うろ覚えですみません)

 

税金の計算を張り切っていこうね、ということじゃないです。

 

自分の行動や将来を、自分で決められるようなものじゃないかと思うのです。

事業をする、会社を経営するのって、同じじゃないですか?

たしかに手間暇はかかりますが、大事にしてもいいものだと思っています。

 

※ 記事作成時点の情報・法令等に基づいております。