数字が分かって使えるようになるには
数字が分かるとは、「ある数字が、なぜそこにあるのか」がわかることです。
数字が使えるとは、「ある行動をしたとき、数字がどう変化するか」がわかることです。
数字やお金にかんする疑問をこまめに解決していくことが、数字を分かって使えるようになるためのコツです。
分かる・使える それぞれの意味
「数字が苦手」
「決算書が読めない」
こういうお悩みは少なくありません。
事業はお金をかせぐことも目的の一つですが、そのお金は数字で表現されます。
数字がよく分からないということは、お金のこともよく分からないのと同じといえます。
また、経営のいろんな場面でくだす判断にも、数字の根拠がなければちょっとしたモヤモヤが残るかもしれません。
もしお金に余裕があるなら、ドンブリ勘定もアリなのかもしれませんが、それはもったいない気がします。
知らずに損することや、お金をムダにすることもあるかもしれないので。
せっかく起業したんだから、自分のことは自分で決めていきたい。
このとき、数字の裏づけをもって決めるためには、数字のことが分かり、そして使える必要があります。
数字が分かるとは、「ある数字が、なぜそこにあるのか」がわかることです。
そして数字が使えるとは、「ある行動をしたとき、数字がどう変化するか」がわかることです。
決算書や経理にかんする本をよんだりするのも、分かって使えるようになるための一つの方法です。
でも、あまり難しく考えなくてもよいのかな、とも思います。
というのも、数字も道具だからです。
数字が分かって使えるようになるには
数字も道具なので、ほかの道具とおなじように最終目標は使えることです。
そのためには、次の2つの方法があります。
- 分かってから使う
- 使いながら分かっていく
分かってから使う
まずは勉強する。
それがこの方法です。
ですが、あまりおススメはしていません。
というのも、会計や経理の本などで勉強することには、普段つかわないことも多いからです。
ロスが大きいんですね。
話は変わりますが、たとえばスマホ。
つかう前に、まず取扱説明書をくまなく読むかたは少数派だと思うのです。
いろんな機能やアプリをとりあえず触ってみて、イマイチならアンインストールするし、周りの情報などから新しいアプリなどを追加していく。
ほとんどのかたが、こういう風につかっていると思うのです。
数字が道具というのは、こういう意味合いもあります。
ただ、日商簿記3級のテキストのような、かんたんな簿記の本を読んでみるのはアリです。
- 数字が1つ動くと、かならず他で1つ以上の数字が動く
これが簿記のキモなんですが、この感覚のあり・なしが数字をみるうえで大きく影響してきます。
- お金が○○円へり、経費が○○円ふえる。
簿記をしらないかたには変な言い回しにみえるかもしれませんね。
なんとなく意味はわかると思うのですが、これがいろんな場面で盲点になることです。
数字が分かるための最初のハードルといえます。
まず勉強からはいるのも一つの方法ですが、わたしがおススメしているのは次の方法です。
使いながら分かっていく
数字は道具です。
そして道具は、使いながら覚えていくこともおおいはずです。スマホのように。
もちろん、「使いたい」という動機は必要ですよ。
もしかしたら「どうしても必要だから」とか「使わないとマズい」という動機でもよいでしょう。
いずれにしても興味のようなものがなければ、数字が分かって使えるようにはなりません。
というのも、興味が疑問をひきだすからです。
そして、その疑問の解決が、つぎの疑問をよんできます。
たとえば……
「お金がもっとほしい」
「どうしたら利益を○○円ふやせるのか」
「税金を○○円へらすには?」
こういう興味でよいのです。
お金や利益などの数字を起点に、「もっと」とか「どうしたら」とか「?」とかんじることが大事なのです。
そして、それらの疑問が解決し、その次の疑問も解決し……というサイクルを繰り返すことで、数字が分かって使えるようになっていきます。
また、疑問のレベルも専門的になっていきます。
その疑問の解決にやくだつのが、本やセミナー・ネット情報・会計士や税理士など数字の専門家です。
これを書いているわたしが税理士なので税理士の売り込みになってしまいましたが、「疑問を解決する」ことが大事です。
解決しなければ、次へ進めませんから。
その次へ進むための原動力が、「なぜ起業したのか」です。
起業の想いは、時が経てばかわるものもあるかもしれません。
ですが、おりにふれて思いだす・言葉にしておくなど大事にしましょう。
まとめ
数字が分かるとは、「ある数字が、なぜそこにあるのか」がわかることです。
数字が使えるとは、「ある行動をしたとき、数字がどう変化するか」がわかることです。
数字やお金にかんする疑問をこまめに解決していくことが、数字を分かって使えるようになるためのコツです。
※ 記事作成時点の情報・法令に基づいています。
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