社員に経営者目線をもってもらうために必要なこと

社員にも経営者目線をもってほしいという希望は、おおくの経営者がもっているものです。

でも、もっている情報やリスク・目標がちがえば、経営者目線をもっていないのが当たり前かもしれません。

これらを乗り越えるために必要なことをかんがえてみましょう。

 

経営者目線はないのが当たり前

経営者目線とは、経営する立場にたって物事をかんがえたり、それにもとづいて仕事をすることです。

まるで社長であるかのように。

 

業種によっては、すべての過程を1人ではこなせないので、仲間との連携やその仕事の後までかんがえる。

これも経営者目線でしょう。

 

でも、次のような悩みがある経営者は、少なくないように感じています。

  • 自分の思うとおりに働いてくれない
  • 右腕になる人がほしい
  • 社内のいさかいを無くしたい

 

事業にはヒト・モノ・カネが大事といいますが、大事がゆえに、その悩みもおおくなります。

その悩みを解決するために、経営者仲間と相談したり、セミナーなどに参加するかたもいるでしょう。

 

もしかしたら、「仕事なんだから言うことを聞くのは当たり前」と思うかもしれません。

でも、現実では当たり前ではない。。。

 

「できれば素直なひとを採用したい」と思っても、今はどこでも人手不足でうまくいかない。

「100点はもとめない」と我慢することもあるかもしれません。

 

ところで、経営者が企業する動機のひとつには、次のようなことがあると感じています。

  • 人にあれこれ言われたくない
  • 自分で決めて、自分でやりたい

 

これは、どんな人にとっても同じとかんがえてみるのはどうでしょうか。

年齢に関係なく、「○○しなさい」といわれれば、「やるつもりだったのに」とやる気をそがれるのではないかと思います。

子供のころの宿題のように。

 

相手を尊敬していたり憧れているなら、話は変わります。

ですが、「誰かから言われたことを心から受け入れる」のはむずかしいことだと思うのです。

 

経営者目線をもってもらうために必要なこと

社員に経営者目線をもってもらうにあたり、カギになるのは次のことです。

  • もっている情報
  • かかえているリスク
  • 目標

これらが社長と社員ではちがうから、行動も変わってくるのです。

 

もっている情報

  • ○○だから、○○する。

もし、原因である「○○だから」を知らなかったり経営者とはちがうように思っていれば、とうぜん結果である「○○する」は変わります。

 

経営者にとっては、社員が「原因をしらない」ことが盲点だったりします。

その原因も、ちょっと伝えただけではダメかもしれません。

 

社員が自発的に「○○する」と思うようになるには、経営者のなかでおこった「原因から結果までの過程をなぞる」必要があるでしょう。

なるべく結果を強制しないようなかたちで。

でも、「その結果がでるのが当然」といえるくらい原因を共有する必要があります。

 

もちろん、時間や社員がもっている経験・知識なども関係してきます。

これらは、原因をしったときに、どんな結果をだすかに影響するからです。

これらによっては、おなじ原因でもちがう結果がでるかもしれないのです。

 

ここまでかんがえると、いつもいつも出来ることではないかもしれないですね。

でも、ひょっとしたら自分より良い結果がでることもあるかもしれません。

そして、「育てる」という考え方にもつながっていくでしょう。

 

かかえているリスク

  • ○○しないとマズいから、○○する

経営者がもっている情報のなかには、ネガティブなものもあります。

赤字になるかもしれない。

資金繰りがキツイ。など

 

こうしたことを知っていれば「何とかしなきゃ」となりますが、知らなければそうはなりません。

ここは経営者と社員のおおきな違いです。

リスクをとっているか。

 

おおくの中小企業は、「株主=経営者」である同族会社です。

事業のお金がたりなければ、経営者がなんとか都合することもおおいです。

ですが、社員にそこまで求めることはできません。

 

けっきょくは、行動につなげるために情報を共有する必要がでてきます。

ですが、伝えるときには注意しなければなりません。

お金にかんするネガティブな情報をきくと、離れていく人だっているかもしれないからです。

雇われることのメリットには、収入が保証されていることもあるわけなので。

 

ネガティブなことを伝えるときは、次の「目標」についても考慮しましょう。

それをするとどうなるか(ポジティブなこと)もあわせて伝える必要があります。

 

目標

  • ○○すれば、○○になる

「こうなりたい」という目標があるから、いまの行動があります。

目標がちがえば、行動も変わるわけです。

 

ここを揃えるために、経営理念とか事業の方針などをつくることもあります。

ですが、押しつけ感があると効果はうすくなるものです。

 

なぜ社員が仕事をしているのか。

その仕事をしてどうなりたいのか。

こういう社員それぞれの目標を知ることも経営者の仕事です。

 

日々の仕事それぞれを、その目標に沿うようにすることはむずかしいです。

ですが、その目標に関係があれば、行動はかわるでしょう。

 

そのためには社員の本音を引き出さなければなりませんが、これもむずかしいことです。

一つ言えるのは、否定されたように感じることがあると、本音は引っ込むものです。

 

ふだんのコミュニケーションはどうでしょうか。

  • 何をいっても大丈夫。(安心感)

こう感じなければ、本音はでてきません。

 

社員に経営者目線をもってもらうのはむずかしいことですが、乗り越えれば事業はおおきく変わるでしょう。

 

まとめ

社員にも経営者目線をもってほしいという希望は、おおくの経営者がもっているものです。

そのことについて、キレイごとに感じるかもしれませんが、わたしなりの考えかたを記事にしました。

「大変だな」と思ったら、起業したときの想いも振り返ってみましょう。

 

※ 記事作成時点の心境に基づいています。