税理士には絶対にできないこと

税理士は、脱税相談・信用失墜行為・名義貸しが禁止されています。

これに違反すると、税理士は懲戒処分をうけることになります。

まっとうで役に立つ税理士とつきあいたいなら、避けるべきことを覚えておきましょう。

 

税理士には絶対にできないこと

まず、税理士だけができることがあります。

それは、次の3つのことです。

  1. 税務代理……申告や申請をだれかの代理でおこなうこと
  2. 税務書類の作成……他人の申告書などをつくること
  3. 税務相談……他人の税金にかんする具体的な相談にのること

 

これらは、税理士法という法律でさだめられている税理士だけができることです。

これらがあるゆえに、税理士がやってはいけないことも存在します。

 

それは、次の3つのことです。

  1. 脱税相談等の禁止
  2. 信用失墜行為の禁止
  3. 名義貸しの禁止

 

1.脱税相談等の禁止

税理士は、脱税の相談にはのることができません

  • (できないのは知っているけど)売上をへらせないか
  • (いけないのは知っているけど)申告をしなくても大丈夫か
  • (ルールから外れているのは知っているけど)利益をへらせないか
  • (プライベートの支払とは分かっているけど)経費にできないか

 

おそらく、税金は誰でもはらいたくないものです。

買い物をしたりサービスをうけたときのように、直接的な見返りが感じにくいですから。

税金を払ったとき、すこしもったいない気持ちがでてくるのが自然かもしれません。

 

法律上、じつは税理士は「税金をへらす人」ではなく、「納税義務の適正な実現をはかる人」です。

税金が多くてもいけないし、少なくてもいけない。

ピッタリの税金を計算する人なのです。

 

もちろん、どんな税理士だってそれぞれのお客さまへの思い入れはあります。

そこで、いろんなことを調べ、頑張って節税の提案などをしたりするわけです。

気持ちが分かっているので、すこしでも税金をへらすために。

 

もし脱税がとおれば、正直者がバカをみることになります。

あるいは、節税について調べ・環境をととのえ・いざ実行などして頭も体もつかってきた人たちだってバカにされるようなことになります。

公平ではなくなるのです。

 

税理士は、脱税の相談はうけません。

まっとうな税理士は、税金だけではなく、お金や数字はもちろん、そのほか経営にも役立ついろんなことについて日々勉強しているものです。

そんな税理士を雇いたいなら、脱税の相談はしないことです。

 

2.信用失墜行為の禁止

税理士は、信用や品位を害するようなこともしてはいけません。

たとえば次のようなことです。

  • 税理士自身が脱税をする
  • 税務調査を妨害する
  • 仕事ぶりがおそろしくいい加減(業務け怠)
  • 税理士会費を滞納する……税理士は、毎年はらわなければいけない会費があります

 

もしかしたら、税理士を「お固い」とか「偉そう」にかんじるのは、こういうことが背景にあるかもしれません。

ちゃんとしている(いなければならない)ことへのプレッシャーみたいなものもあるのです。

 

3.名義貸しの禁止

税理士は、ほかの誰かがつくった申告書などに名前だけを貸すことはできません。

 

税理士がつくる申告書や申請書などは、ツッコミどころもなく「ちゃんとしています」。

「人間に絶対はない」ことはあるにせよ、まず間違いはないものです。

解釈や準備などによって、税金が変わることはあるかもしれませんが。

 

そして、税理士は自分がつくった申告書などには、かならず署名をします。

そのため、「税理士の名前だけがほしい」というかたもでてきます。

税理士の署名がはいっていれば、その申告書などは「安全」にみえ、税務調査なども遠ざかりそうですから。

 

税理士は、自分がつくる申告書にかかわる数字や背景には、すべて目を通します。

その責任が、署名なのです。

 

もし、ここまで書いてきたことに税理士が違反したときは、お仕置きが待っています。。。

 

やってはいけないことに違反するとどうなるか

税理士へのお仕置きには、重い順に、次の3つがあります。

ちなみに、お仕置きのことを懲戒処分といいます。

 

  1. 税理士業務の禁止……3年間、税理士ではなくなります
  2. 2年以内の税理士業務の停止……税理士ではあるものの、税理士業務はできません
  3. 戒告……「注意!」のようなこと(とくに制限もなく税理士業務をできます

 

税理士は、法律でみとめられた国家資格であるため、このような懲戒処分もあるのです。

 

ちなみに、令和6年(2024年)5月時点での懲戒処分は、次のようになっています。

(国税庁HPより)

 

これらの処分の理由には、お客さまからの依頼により、売上をへらすために値引きを偽造したり、架空の外注費や経費を計上したことがあります。

このことは公表されていますし、まっとうな税理士なら絶対に引き受けないことです。

 

税金は、誰でもはらいたくないものです。

ニュースなどでいろんな脱税についても見聞きします。

もしかしたら、「ズルい」と思うこともあるかもしれませんし、「バレてない人もいるかも」と思うかもしれません。

お天道様が見ていないことだってあるかもしれないです。

 

ですが、彼らは彼ら。自分は自分。

仕事もプライベートも充実させたいなら、まっすぐいきましょう。

 

まとめ

税理士だけができることがある反面、税理士にはできないこともあります。

税金には、つねに「少ないほうがいい」という気持ちがついてまわります。

 

この気持ちとは上手くつきあっていかなければなりませんが、そのカギが次の事実です。

「税金が多ければ、ふえるお金も多い」

 

※ 記事作成時点の情報・法令に基づいています。