会計ソフトの摘要は入力ルールを決めておくべき理由
カタカナ、アルファベット、数字、略称などを全角・半角のどちらで入力するか……?
ちょっとマニアックな話ですが、会計データは後から検索することが多いものです。
そのとき困らないように、入力ルールは決めておいた方がよいと思うのです。
会計データは後から検索するもの
会計データは、入力して終わりではありません。
- 月払いのものは、12回分あるか?
- ○○さんとの取引の履歴がしりたい
- △△さんとの1年間の取引額はいくらだったか?
このようなことが後から分かるように、摘要に取引先や内容を入力します。
経費の計上モレを防いだり、経営に役立てるために。
また、消費税の仕入税額控除をつかうためには、取引先や内容を入力しておかなければならない、というルールもあります。
たとえば弥生会計なら、赤くしるしをつけたところが摘要です。
定期的に入力をしていくわけですが、あるタイミングで特定のものだけをぬき出すことができるようになっています。
ソフトに備わっている「検索」機能により。
(次のような画面です)
科目や日付などでも検索できますが、上記のような疑問にこたえるには、摘要に入力した「取引先の名前」で検索をすることが多いです。
すると、その取引先との取引だけがぬき出せるのです。
もし、この検索機能がなければ、入力したものを順にあたっていくことになるのですが、1年分の情報って数千くらいになるのはザラなので、とても厄介なことになってしまいます。
検索機能があれば5秒……なければ丸一日かかる……
この検索をつかうにあたり、ひとつ問題があります。
- ヤヨイ
- ヤヨイ
全角・半角の違いですが、「ヤヨイ」で検索すると「ヤヨイ」はでてきません。
後から検索することを考えると、入力するときにどちらをつかうか統一しておかなければならない。
このことを気にして欲しいのです。
どう統一するか
次のようなことを気にしましょう。
- 文字数の制限
- カタカナ、アルファベット、数字
- 会社の略称
文字数の制限
摘要には取引先・内容だけではなく、補足も入力することがあります。
「会議費」であれば、次のようなことです。
- 場所
- 誰と
- どんな会議をしたか
すべて入力できればよいですが、文字数の制限があります。
ソフトにより異なるでしょうが、弥生会計なら全角で32文字です。
そのため、何かしらは略す(または入力しない)ことになる前提でかんがえましょう。
カタカナ、アルファベット、数字
- カタカナ……全角
- アルファベット、数字……半角
これが一般的かと思います。
もし、取引先に長い名前がおおいなら、カタカナを半角にしてもよいでしょう。
その場合であっても、少なくとも3年くらいは同じルールで入力することが必要です。
というのも、検索するのは今の年度だけではなく、過去についても行うからです。
「○○さんへの請求って、去年どれくらいあったっけ?」
会社の略称
- 株式会社
- (株)
- ㈱
自分は文字数の節約で「㈱」をつかっていますが、どれにしましょうか……?
ちなみに、株式会社以外の法人格は、次のように略します。
(㈱のような環境依存文字はないものもあるため、漢字は全角で表記しますね)
- 有限会社……(有)
- 合名会社……(名)
- 合資会社……(資)
- 合同会社……(同)
- 一般社団法人……(一社)
- 公益社団法人……(公社)
まとめ
会計ソフトの摘要は、あとから検索することを前提に、入力するルールを統一しましょう。
会計データというのは、入力するのが目的ではなく、後から利用するためのものだからです。
※ 記事作成時点の情報・法令等に基づいています。
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