自分のやりたいことを数字で表現するのも大事

モノ作りと経営は、似ているところがあります。

作るものを決め、設計をし、スケジュールする。

なりゆきまかせというのは、ちょっと怖いものです。

 

モノ作りは設計から

家具や車・建物などモノ作りをするときは、作りたいものが決まっているという前提ですが、まず設計をします。

材料などを調達し、スケジュールなども立てる必要がありますから。

 

なりゆきで作っていくことは、とても熟練された職人さんでもない限り、おそらく稀でしょう。

もしそうするのなら、集まる材料や職人さんの都合などで出来上がるものの予測がつかないし、かかる日数もわからない……

作るものが大きくなるほど、重要になるほど、なりゆきまかせは怖いものです。

 

これを事業におきかえるとどうでしょう。

設計をする前に「出来上がるもの」をキッチリ決めるとは言わずとも、ある程度は自覚しておく必要があるでしょう。

自分がやりたいことを、なるべく言葉や数字で表現するのです。

 

そして、そのために必要なことを「設計」する。

道具や設備・スタッフの数など事業の形をととのえるのが設計ですね。

 

また、「スケジュール」も考えなくてはいけません。

やりたいことが実現するまで、赤字だろうが黒字だろうがとにかく続けることができればよいのですが、赤字が続けばお金がなくなります。

事業そのものを続けることができなくなるのです。

なので、お金が足りなくならないように、利益を確保しながらやりたいことの実現までの道筋をスケジュールしなければいけないのです。

 

やりたいこと・欲しいものを数字で表現する

多くの大企業や国・自治体では、予算をつくり、それを基準に行動しています。

あつかう商品やサービス、そこで働く人数がおおいため、なりゆきまかせにすると上手くいかなかったときの被害も予想外に大きくなったりするからです。

もちろん、守りのためだけではなく、攻めのためにも活用しているはずですが。

 

いっぽう、中小企業やフリーランスなどスモールビジネスにおいて、予算のような事業・経営のスケジュールを立てているかたは少数派な印象です。

大企業などとちがい、経営者の考えがすぐに実行される、小回りがきくのがスモールビジネスの良いところですので、必ずしも必要ではないかもしれませんが。

 

「売上がどれくらいになるか分からないから、スケジュールを作る必要はないでしょう?」

 

たしかに売上というのは、コントロールできる部分がすくないかもしれません。

でも、スケジュールの前に、やりたいことや欲しいものが数字で表現できているでしょうか。

モノ作りでいうなら、出来上がるものが分かっているかということです。

 

利益○○円でもいいし、年収○○円でもよいです。

なぜその数字が欲しいのか・必要なのかが分かっているでしょうか。

 

稼げるときに稼げるだけ稼ぐ。

上手くいかないときは我慢する。

自分以外のことはコントロールしづらいことも多いので、こういう考え方でもよいのかなと思います。

と同時に、ちょっともったいない気もするのです。

 

なぜ企業したのかと考えたとき、やりたいことや欲しいものがあったのではないでしょうか。

であれば、なりゆきまかせにせず、自分の希望などが実現するまでの道筋を、自分でなるべくコントロール、スケジュールしてみるのもよいのではないかと思います。

欲しいものが、偶然ではなく、狙って手に入ったときは嬉しさも倍増ですし。

 

まとめ

モノ作りと経営は、似ているところがあります。

作るものを決め、設計をし、スケジュールする。

とくにスケジュールは、お金が足りなくならないようにするという守りの面が強いものですが、もちろん攻めにも活用できます。

そのためには、自分がやりたいこと・欲しいものを数字で表現することが大事になってきます。

 

※ 記事作成時点の情報・法令等に基づいています。