経営者に求められるのは模範解答とは別の答えを探す力
事業をしているのは、世間で良いとされていることのためでしょうか。
それとも、自分だけのなにかのためでしょうか。
いわゆる勉強ができることの問題
わたしは税理士になるために、数年間、毎日のように勉強をしていました。
結果、試験には合格し、税理士になることができたわけですが。
ただ、それから時がたった今、あの勉強はよかったのかどうか…疑問におもうことがあります。
内容自体は必要なのでよいんですが、試験のあり方とでも言うのでしょうか。
対:試験のための勉強と言えるかもしれません。
というのも、なんとなく「型にはめられた」ように感じるので。
それは、きっと「答えが1つしかない」ことが原因なんだとおもいます。
ほとんどの試験やテストも、同じですよね。
だれもが、1つしかない模範解答を目指す。
もし、その模範解答にたどりつけなければ、試験には受かりません。
自分の答えではなく、だれかがつくった答えを探すわけです。
また、ある答えについて、ほかの可能性を考えたりすれば、時間はどんどん持っていかれます。
理解するために考えることも大事ですが、だれも知らないことを考えることも大事だし、そのほうが楽しいことも。
試験の点がよかったり、学校などで成績がよかったりすることは、良いことなのか…と。
なにか、ほかの可能性をつぶしてしまうようにも感じるので。
経営者に求められること
もちろん、勉強はできるに越したことはありません。
試験の点はともかく、いろんな知識や考えかた。
そうしたものは、過去のだれかが、とてつもないであろう苦労の末に発見したもの。
それを他のだれかが基礎にして改良したりしながら…の繰り返しで、今があるわけです。
その恩恵にあずかるのが、学校などでの勉強です。
その勉強をしないということは、過去の人類の苦労をすてるようなもの。
興味がでてきたときにやる…でもよいんですけれどね。
ただ、時間や機会の問題もあるので、できるときに、その勉強はできたほうが良いのは確かです。
ところで、経営のことに話を変えますが…
商品やサービスというのは、ほかの人が売っているもの・やっていることと同じであることもあります。
でも、もし「自分しか売っていないもの」「自分しかできないこと」があるなら…
よく差別化なんて言ったりもしますしね。
きっと、ほかと同じであるよりかは楽しいし、やりがいもでてくるんだろうと思います。
そのために必要なのは、模範解答とは別の答え。
模範解答とは、今すでにあるものですからね。
もし、その別の答えの前提に理屈とか理論があるなら、整っている必要もあるかもしれませんが。
いわゆる新しい発見のような。
これを、作りだす必要があるんだろう…と。
それを作るには、きっと努力が必要なんでしょうね…
ラクして儲けたいとは、対極の。
今までできなかったことが、ラクしてできるようになるでしょうか。
たとえば、自転車に乗れるようになるための練習のような。
転べば痛いし、いつ乗れるようになるかも分からない。
経営者に求められるのは、そんな努力ができること…かもしれません。
きっと、事業を始めたからには、なにかしら「やりたいこと」があったはずです。
その「やりたいこと」は、世間の模範解答だったでしょうか…?
もし模範解答なら、すでにある答えや解説をなぞればよいですが、そうでないなら、自分で答えを見つけなければならない。
見つかったときは、きっと嬉しいでしょうけれどね。
そのためには、ラクできないこと、努力するを覚悟しておきましょう。
まとめ
どんな経営者も、その人だけの「やりたいこと」があって事業をしているはずです。
世の模範解答をなぞる過程も必要かもしれませんが、いずれは自分だけの答えのために、努力が必要な場面がやってきます。
そのときは、世の模範解答に惑わされないようにも気をつけましょう。
模範解答自体は、良いとかスゴいとされるもの。
でも、もっとスゴいのは、出来なかったことができるようになることですよ。
せっかく事業をしているなら、ほかの誰かとは違うことを目指してみましょう。
※ 記事作成時点の情報・法令に基づいています。