会計ソフトの入力をためるとどうなるか
面倒に感じることは、後まわしにしがちです。
会計ソフトの入力をためるとどうなるか、なるべくフラットに考えてみました。
よいこともある
経理には、請求書・領収書をつくったり、給与計算をしたり、入金・支払いの管理、そして会計ソフトの入力などいろいろあります。
その場その場でどうしてもやらなきゃいけないこともありますが、これらはその作業自体がお金を生むわけではありません。
どうしても直接のメリット・恩恵を感じにくいものです。
なので、面倒に感じたり、後まわしにしがちなのもわかります。
その後まわしにされがちなものの代表格が、会計ソフトの入力です。
こういう面倒なものは、決算のときにまとめて片付けよう……
理由がはっきり言葉になっていなくても、なんとなく苦手なものって誰でもあるはずです。
向き不向きの問題もあるかもしれませんが、面倒だと感じてしまったら、すくなくとも得意なものではないでしょう。
領収書や請求書をモレなく整えたり、通帳の履歴をしたり、補足の資料も探したりと下準備がそもそも大変ですから。
でも、もし後まわしにすれば、時間が生まれます。
苦手なことを何とかするか、得意なことを伸ばすか。
生まれた時間を、得意なことをさらに伸ばすのにつかってもよいでしょう。
- いろんなことをソツなくこなす
- できないこともあるが、できることは他の人よりもできる
やっぱり長所、武器があるのはよいものです。
ただ、頭の片隅にある「いつかはやらなきゃ」とは上手くつきあっていく必要があるかもしれませんね。
ちょっと罪悪感にちかい面もあるので、スッパリ断ち切るのも大事です。
ためるとどうなるか
まず、決算のことです。
量にもよりますが、1年分をほとんど全て振り返るので、大変だろうなということは想像できると思います。
- それが何だったか思い出せない……
- 資料がどこにあるか思いだせない
こういうことで、こまめにやっている場合よりも余計に時間がかかります。
場合によっては、正確とはいえない処理もせざるを得ないことになるでしょう。
この状態で「できるだけ税金すくなくしてね」と言われても「う~ん、困ったな」というのが税理士としての本音です……
また、1年を振り返っている最中に「あれ、この請求は入金がすくない」といったことも発見するかもしれません。
1ヶ月前のものであれば直ぐ伝えればよいでしょうが、「10ヶ月前の入金なんですが……」とは切り出しづらいものです。
ちょっとしたものでも間違いを直すのは、後になればなるほど大変になってしまいます。
つぎに、年度の途中はどうでしょうか。
売上が例年安定しているかたは大きな問題もないかもしれません。
そうでない場合や、大きな買い物をするような場合には、「いくらお金があれば回るのか」は常に気にしておかなければなりません。
通帳をつねに追いかけること、プラス将来の入金・出金には要注意です。
そのときの利益をもとに考えることができないので。
ただ、ややこしい利益とお金の関係は気にしなくてもよいので、シンプルともいえます。
会計データがなくても、お金のことで困らないようにする。
- 自由につかえるお金はいくらか
- 今はよくても将来はどうなのか
こういったことは、資金繰り表があれば何とかなるかもしれませんが、かえって複雑です。
それなら会計ソフトの入力をした方がよさそうです。
必要な資料は共通しているので、むしろ時間の短縮にもなるでしょう。
なので、お金のことで問題がおきないようにするには、つねに蓄えを持っておく必要があるのです。
利益や税金は、決算のときにビックリすることがあっても、ある程度は割り切って欲しいなと思います。
黒字なのにお金がない、赤字なのにお金がある。こういうことはよくあります。
「利益=お金」ではないからです。
経理の基本はコツコツ、こまめに
利益がまったくわからない状態で、お金のことで困らないようにするにはどうするか?
仕事柄、今までこういう視点で考えたことはありませんでした。
通帳を見ているだけでも何とかなるケースもありそうですが、より確かにするには資金繰りの予定表が必要です。
それを作るには、過去のデータや将来の売上見込みなども参考にします。
結局のところ、会計ソフトの入力をしておいた方が、かえって楽じゃないかな……
必要な資料は、資金繰り表も会計ソフト入力も共通しているので。
やっぱり経理はコツコツ、こまめに、がおススメです。
※ 記事作成時点の心境に基づいています。
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