国税の滞納ランキング(H29年度)
国税庁によると、H29年度末時点での国税の滞納は総額で8,531億円あり、主な内訳は次の様になっています。
なお、H28年度と順位に変動はありませんでした。
1位 消費税 3,028億円(地方消費税を除く)
2位 申告所得税 2,543億円
3位 源泉所得税 1,305億円
4位 法人税 913億円
5位 相続税 708億円
消費税というのは、お客さんがお店に支払い、それをお店が税務署へ納める仕組みになっています。
なので、滞納しているのはお客さんではなく、お店ということになります。
つまり、お店は税務署に納めるものを一時的に預かっているのに過ぎないのですが、うっかり仕入などの支払に使ってしまうことが原因の一つかもしれませんね。
また、赤字の場合に法人税がゼロでも、消費税は納めるケースは多々あります。
これから消費税率も10%に上がり更に負担が大きくなるので、申告時ギリギリではなく早い段階で税額の予測、納税資金の手当てなど準備をしておきましょう!
申告所得税とは、自分で確定申告をして納める所得税を言います。
サラリーマンの方については、会社が毎月の給与から少しずつ所得税を天引き、会社が税務署へ納める仕組みになっています。
これを源泉所得税と言います。
年末調整によって1年分の所得税がぴったり計算され、確定申告をする必要もないので、サラリーマンの方にとっては楽なのですが(ふるさと納税・医療費控除などがある場合は確定申告が必要です)、会社にとっては消費税と同じ問題になります。
つまり、運転資金に充ててしまう、という事です。
源泉所得税は基本的に毎月納めるのですが、従業員が10人未満であれば7月・1月の年2回に分けて納めればよいという特例があります。
毎月納めていれば習慣にもなりますが、年2回だと手間暇が省ける反面、結構な金額にもなりますし。
税金をきっちり納めましょう!と税務署の回し者の様な感じを受けるかもしれませんが、税金・社会保険・公共料金などの滞納は融資の審査にも影響しますし、税金を滞納し続ければ最終的には財産の差し押さえとなってしまいます。
また、税金が多ければ手元に残るお金も多くなるはずです。
支払の事ばかり考えるのも気が滅入る方も、経費の一部と割り切って、あらかじめの計画に組み込み、ぜひ経営・資金繰りにも役立ててください!
※ 記事作成時点の情報・法令に基づいています。