経営セーフティ共済を活用しよう(中小企業倒産防止共済)

経営セーフティ共済とは?

取引先が倒産してしまったのに代金を受け取っていない!

そんな時に、資金繰りで困ったり連鎖倒産しないように、

払い込んだ掛け金などに応じて、貸付けを受けられる制度です。

いざという時に個人事業主や中小企業を守るために、独立行政法人 中小企業基盤整備機構が運営しています。

昭和53年に始まって以来、今では40万件位の加入者がいるそうです。

実際に貸付けを受けなくても、40か月(3年4か月)以上払い続けていれば、

払い込んだ掛け金は解約しても100%戻ってきますので、節税として利用することもできます。

加入できるのは?

1年以上事業を行っている個人事業主・中小企業です。

事業の内容や資本金・従業員の数によって制限がありますが、

詳しくは中小企業基盤整備機構のHPをご参照ください。

毎月の掛け金は?

5,000円~200,000円まで、5,000円単位で、自由に選べます。

また、加入した後で掛け金を増やすことも減らすこともできます。

この掛け金は、支払った全額が経費になりますが、

積み立てられるのは800万円までです。

そして、40か月以上払い続ければ、解約しても掛け金は100%戻ってきます。

取引先が倒産してしまった…

資金繰りで困らないように、

「払い込んだ掛け金の10倍」と「回収できなくなった代金」の

どちらか少ない金額まで貸付けを受けられます。

利息はない…となっていますが、

借りた金額の1/10が、解約したときに返してもらえる掛け金から持っていかれますので注意が必要です。

いつでも解約できる

解約すると、それまでに払い込んだ掛け金は戻ってきます。

なお、40か月未満で解約すると元本割れするので注意が必要です。

また、解約したときに受け取る掛け金には税金がかかりますが、

退職金やボーナスなどにあてれば利益が減りますので、

解約する前に使い道を計画することで税金対策をしていきましょう。

一時貸付金

12か月以上払い続けていれば、取引先の倒産がなくても、

無担保・無保証で貸付けが受けられます。

解約手当金の95%までですが、新たに借り入れを行うよりも手軽ですし、

いざという時の備えにもなりますね。

注意点!

① 1年未満で解約すると、全額が掛け捨てとなり、全く戻ってきません。

② 40か月(3年4か月)未満で解約すると、元本割れする。

③ 解約する前提で加入するときは、受け取るときの計画が大事です。

最後に

いざという時の備えとしてだけでなく、節税対策・資金調達の手段にもなる制度ですが、

加入にあたっては今の状況だけでなく、将来の展望や希望も踏まえた検討をお願いします。

詳しくは中小企業基盤整備機構のHPをご参照ください。

※ 記事作成時点の情報・法令に基づいています。