見栄には税金も時間もかかる。大事なのは何か。
見栄を張る動機はいろいろありますが、それが他人の目だったりすることもあります。
見栄、つまり欲がなければ前進しないこともあるのでしょうが、他人の目が気にならないくらい自分をもっていることも大事です。
見栄にも税金がかかっている
生きていれば、見栄を張ることもあります。
また、見栄が必要なときもあります。
見栄は、自分を実態以上によく見せることをいいますが、素の自分じゃマズイときもありますから。
- 寝起きの顔は見せられない
- 普段着だとマズい
- 普段の言葉ではちょっとマズい
こうしたことだって、見栄です。
お金を使わなくたって、見栄は張れます。
ただ、見栄といえば、普通はたくさんお金をつかうことをイメージするでしょう。
- いま話題になっているものを買う
- 高いものを買う
- 高級なものを買う
こうしたことをするにはお金が必要ですが、そのお金は税金を払って手に入れたものです。
自分で稼いだのなら、所得税や住民税を。
誰かから貰ったお金なら、贈与税や相続税を払っています。
たとえば「100万円」をつかうとして……
その100万円は税引き後です。
それぞれの税率により、ざっくり「20~100万円」くらいの税金を払っているわけです。
もしかしたら、お金をつかうこと自体がストレス解消になるかもしれません。
また、自分へのご褒美ということもあるでしょう。
さらに、お金の使いかたは徐々に覚えるもの、ということもあるでしょう。
でも、税金を払いたくないという気持ちに照らし、「喉元過ぎれば熱さを忘れる」ようなことになっていないかは、ちょっと気にする必要があります。
お金をつかうのは簡単ですが、稼ぐのは大変なので。
また、身の丈に合っていなかったり、お金をつかう目的によっては、自分を見失うことになるかもしれないし、慣れてしまうと抜け出すのも大変です。
なぜ見栄を張るのか。
見栄を張ることについて、もう少しみてみましょう。
よそはよそ。うちはうち。
見栄を張るにも、動機があります。
- お金をもっていることを自慢したい
- 欲しいものがある、やってみたかった
- お金をもっていないと思われたくない
- みんなが持っているから、やっているから
- あるていどの礼儀・マナーとして必要
- 「普段」が通用しない相手がいる
- ちょっと気分を変えたい
- 記念にしたい
- 相手をビックリさせたい(よい意味で)
このように、見栄を張るのにも、いろんな動機があるものです。
いざ見栄を張られたときに「ちょっと鼻につきそう」なものから「よいイメージ」のものまで。
たとえば事業で見栄を張るならどうなるか……
事業での見栄
事業において見栄を張るといえば、粉飾決算です。
架空の売上をつくったり、つかった経費をつかわなかったことにするなどして、実態よりも利益を大きくみせかける決算です。
融資のため、株主のため、取引先の審査のためなどで行われるものです。
この粉飾をすると、抜け出すのはなかなか大変です。
というのも、粉飾を解消するには、いずれ逆方向への調整が必要になるからです。
そして、そのときの労力は、倍以上かかります。
粉飾をするからには、利益を大きくみせたい動機があったはず。
なのに、いずれ利益を小さくする方向への調整が必要になるのです。
つじつまを合わせるために。
そして、そのときに赤字にならないためには、より一層の利益が必要です。
そのため、いちど粉飾に手を染めると、抜け出すのはとても大変なのです。
もしかしたら、普段の見栄だっておなじです。
普段の見栄
普段の生活で見栄を張るときは、誰かのためだったり、承認欲求だったり、他人の目が気になることが動機なのかもしれません。
もし見栄を張ることがなければ、残るのは必要性くらいになって、楽しみや趣味もなくなってしまうでしょう。
彩りがなくなりモノクロの世界になってしまうようなものなので、見栄も必要ですよね。
いっぽうで、見栄を張る動機が他人の目だったりするなら、それはもったいないです。
最悪お金はまた稼げばよいとしても、自分の興味を他人の目や評価にもっていかれると、まず見栄を張るために時間をなくします。
また、そこから抜け出すのにも時間がかかってしまいます。
誰かのためであっても、こうしたことにならなければよいのですが、他人の目・評価は気になるものです。
なぜ起業したのか。
見栄を張りたくなったら、原点に返りましょう。
そこには、「自分ならできる」とか「自分にしかできない」ということがあったはずです。
もし、見栄を張ることで、そこに至るための時間が減るなら、それはもったいないでしょう。
時間がすべてとは言いませんが、いちどハマると抜け出すのって大変です。
禁煙・禁酒・ダイエットなどの経験はないでしょうか。。。
よそはよそ。うちはうち。
事業をするならお客さまが必要ですが、それとは別のところで、他人の目を気にしないことも大事です。
まとめ
ひとくちに見栄を張るといっても、その動機はさまざまですし、なかには必要なものもあります。
せっかく事業をするなら、他人の目を気にせず、自分ならではのものを持っていましょう。
見栄でお金も時間も失わないように。
※ 記事作成時点の情報・法令に基づいています。
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