麻雀にも事業のヒントが隠れている

遊びからヒントをもらえることもあります。

視点がおもわぬ変わりかたをするので、だれかに相談するくらいの価値があるかもしれません。

ただ運も必要かもしれないですが…

 

麻雀とはこんなゲーム

麻雀には「賭け事」というイメージがつきまとうので、よく思わないかたもいるでしょう。

でも、ゲームとしてはとても面白いものです。

 

麻雀は、基本的に4人でやるもので、牌(はい)というものをつかいます。

トランプのカードにあたるもので、全部で140個くらいあります。

たとえば次のようなもの。

 

この牌を、4人全員が、10個くらいもっている状態でゲームをはじめます。

ちなみに、はじめるときに持っているものを「配牌」といいます。

 

それから、1人ずつ順番に、残りの牌から1つを持ってきて、いらない牌を1つすてる。

(このときに牌を持ってくることを「ツモる」といい、持ってきた牌を「ツモ」といいます)

条件を満たせば、相手がすてた牌を自分がつかうこともできたりします。

 

このくり返しを20回近くおこない、ルールできめられた「役」を揃えることが目的です。

ただ、牌の数はかぎられているので、だれも役を揃えられずに終わることもあります。

 

ここまでのことを、1ゲームで数回おこないます。

役の難易度などにおうじて「点数」が決められていて、あつめた点により順位が決まるわけです。

 

麻雀の面白いのは、たとえば次のようなこと。

 

なにがくるか、つまり、なにをツモるか分からない

だからドキドキするし、ときにはイライラも…

 

全部の牌をつかわない

ゲームは、10個くらいの牌をつかわずに、残したまま終わります。

そして、それがなにかも最後まで分かりません。

なので、ぜんぶの牌を記憶していても、計算通りにはいかないのです。

 

周りを読みつつ狙いがハマると気持ちいい

ゲームがはじまるときに持っている牌、つまり「配牌」により、どんな役をねらうか考えます。

また、順位がつくので、相手の状況によっても狙う役は変わります。

 

でも、相手だっていろいろ狙っています。

そこで、相手がなにを捨てたかなどにより、いろいろ、ホントいろいろ想像します。

相手のもっている牌や狙いを読むわけです。

 

その読みや自分が狙っているものがハマると、達成感という言葉では表現できないほど気持ちいいものです。

やってみないと、味わえないものかもしれません。

これが、麻雀のいちばんの醍醐味です。

 

配牌とツモ どちらが大事か

麻雀で役を揃えるために、大事なのはおおきく次の2つです。

  • 配牌……ゲームをはじめるときに持っている牌
  • ツモ……残りの牌から、順番に1つずつもってくる牌

 

配牌

配牌ですでに役が揃っていることも、本当に稀ですが、あります。

わたしが揃えたことも、見たこともないですが、確率上は存在します。

そうでなくても、あと1つ・あと2つ位で役が揃うなら、とても有利でしょう。

 

この配牌は、事業におきかえると、すでに持っている財産といえます。

貸借対照表にのっているもの・人脈やノウハウなど貸借対照表にはのらないもの。

 

事業をはじめるとき、「とてもよい配牌」ということがあります。

何年も準備をしたり、大企業の子会社だったりすると、おおくの財産を持っている状態で事業をはじめることができるので。

 

でも、ほとんどの場合はそうではありません。

だからといって、落ち込む必要があるかというと……そんなこともありません。

すでに持っているかたを相手にしなければよいですし、「ツモ」だって大事ですから。

 

ツモ

麻雀において、ツモは選べません。

かつ、なにがくるかは分からないもの。

 

いっぽう事業におけるツモは、利益やお金を稼ぐために、自分へ持ってくるものといえます。

麻雀の目的は役を揃えることですが、事業の目的は利益やお金を稼ぐことなので。

 

そのツモは、麻雀とはちがい、自分で選ぶことができます。

そして、なにをツモるかにより、揃う役、つまり将来の利益やお金は変わります。

 

配牌とツモ。

ツモのほうがより大事とおもいますが、どう役を揃えていくか。

事業におきかえて考えてみましょう。

 

どう役を揃えていくか

役を揃えるにあたり考えたいのは、次のことです。

  • どんな役を狙うか
  • どんなツモを持ってくるか

 

どんな役を狙うか

麻雀でのツモは、配牌を総とっかえできるくらいの回数があります。

なので、とんでもない役を狙うことはできます。

 

ただ、ふつうは配牌(持っている財産)により、いくつかの想定をするものです。

麻雀でも事業でも、「将来はわからない」というハードルがあるので。

また、難易度のたかい役しか狙わないのなら、いつもビリ……ということになりがちです。

あるていど現実的な、お金が足りなくならないようなところも狙う必要があるでしょう。

 

その狙う役とは、利益やお金ですが、それもさかのぼれば売上です。

売上とは、だれかの役に立った結果のもの。

とくに「どんなふうに役に立ったか」により、点数は変わります。

 

こうしたことをふまえて、「狙う」ということをやっているかどうか。

たしかに狙いがハマれば気持ちいいもの。

でも、狙うことの価値は、狙いから逆算して、いまの行動を変えることにあります。

「将来はわからない」というのは、狙わない理由にならないことを知っておきましょう。

 

どんなツモを持ってくるか

事業におけるツモとは、お金や時間をつかい、自分のために何かを持ってくることといえます。

そのツモにより、将来は変わるもの。

 

たとえば、仕入れやもろもろの経費・勉強・考えるなどあらゆる行動がツモといえます。

「なにをツモるか」は、「なにを狙うか」により変えるべきものです。

ツモが変わらないのなら、揃えられる役も変えられない……

自分がのぞむ将来をみすえたツモをしているか、意識してみましょう。

 

 

今回の記事では麻雀をとりあげましたが、遊びといわれるあらゆることに、事業につながるヒントが隠されているのかもしれません。

また、ときには「運」も大事なんでしょうね。

 

※ 賭けマージャンはやめておきましょう。