社長みずから経理をするのはアリか?
経理といってもやることは多いので、おススメするのは会計ソフトの入力と出てきた数字の中味の確認です。
社長みずから経理をするのは、アリです。
社長が経理をするなんて…
社長は、とても忙しい。
経理なんてやっている暇はない!
これが普通の感覚だと思います。
多くの社長は、もう出来上がった情報(損益計算書とか貸借対照表など)をみて、日々の判断をしていくわけです。
あるいは、あるとき仕入れた分で利益がいくら、それぞれの現場や案件で利益がいくら、お客さまが○人なら利益はいくら、といった感じで判断することもあるでしょう。
または、口座にお金が残っていればOK!という感じでまわしていくこともあるかもしれません。
いずれにしても、請求書をととのえたり、会計ソフトの入力などをする時間をつくるのは大変なはずです。
一方で「損益計算書などをみても、よくわからない…」という声も聞きます。
「知りたい」という気持ちがありながら、正直どうしていいのかわからない、勉強するのも大変、このあたりが口にはできない本音じゃないかなと感じています。
社長みずから経理をするのはアリです
数字やお金のことがよくわからないなら、自分でやってみるのが一番早道です。
うまくいかなかった時のことを考えると腰がひけると思いますが、得られるもののなかで特に大きいのが次の2点です。
- 複式簿記の感覚がわかる
- 数字の意味がわかる
複式簿記の感覚って大事
自分は、日本商工会議所がやっている簿記検定3級から会計の勉強をはじめましたが、「なにか見方が変わったかも」と感じたのをまだ覚えています。
簿記をしらないと、数字の見方って「こずかい帳」のようなイメージだと思います。
- おやつ代 ○○円
これが簿記をしっていると、次のように変わります。
- おやつ代 ○○円 こづかいが○○円減った
「いや、当たり前でしょ」という話ですが、「何かが動くと、必ずもう一つ以上のものが動く」
これが、ポイントなのです。
売上だったり経費だったり、気になる数字ってあります。
それが増えたり減ったりすると、他にも動きがあるものが存在するのです。
利益以外で。
最終的にはお金に行きつくことが多いですが。なにかを経由した後で。
- なぜ利益とお金の増え方がちがうんだろう
- お金はいくらあればよいのだろう
こういう疑問を解決するのに、役立つ感覚なのです。
数字の意味がわかる
なぜ売上は○○円なのか。
なぜ売掛金(これから入ってくるお金)や買掛金(これから出ていくお金)はこの数字なのか。
自分で経理して出てきた数字なら、確信がもてますよね。
損益計算書は過去の数字ですが、貸借対照表には将来の数字もはいっています。
そこに、交渉中の取引や見えている予定をくわえれば、将来どうなるかが見えてきます。
- お金、足りるかな
- ボーナスどれくらい出せるかな
こういう疑問にも「だいたい○○円くらいなら」と、あるていど具体的な数字が出せるようになります。
これが「数字の意味がわかる」ということなのです。
やるなら会社が小さいうちに、ぜひ
たしかに経理をするのは時間がかかります。
また、わからないことを調べながらやることにもなるので、思っているよりも大変でしょう。
ただ、見返りはちゃんとあります。
もし、社長みずから経理をするなら、会社が小さいうちにやってみるのがおススメです。
かかる時間も少ないでしょうから。
会社が大きくなっているなら、部分的に、だれかと二人三脚で、〇ヶ月分だけ、といった条件つきで。
経理すべては大変なので、おススメするのは会計ソフトの入力です。
入力したあとで、それぞれの科目の内容があっているか確認するところまで含めて。
※ 記事作成時点の心境に基づいています。
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