誰でもできる怪しい会社の調べ方【法人番号公表サイト】
あなただけ特別に、ここだけの話なんだけど……
上場予定の未公開株があるんですが……
確実に儲かると思うんですよね……
要はなにかに投資をしませんか?という話なんですが、まあ怪しいなって感じますよね。
ただ、こういう話を持ち掛けてくるのが「会社」となると、会社なら安全かなと感じてしまうこともあります。
そんなときに、誰でもできる怪しい会社の調べ方をご紹介します。
会社だからといって安全ではありませんので。
会社のマイナンバー「法人番号」
個人にはマイナンバーが割り当てられていますが、法人にもマイナンバーがあります。
それを「法人番号」と呼びます。
個人のマイナンバーは本人しか見れないものですが、法人番号は公表されますので誰でも見ることができます。
国税庁が運営している「法人番号公表サイト」にて、会社名などを入力すると「法人番号」「社名」「本店所在地」が誰でも見れるようになっています。
怪しい会社だな、と思ったら、まずはこのサイトで検索してみましょう。
もし、社名を入力しても出てこない場合は、架空の会社です。
「いま手続き中なんですよ」という場合もあるでしょうが、会社を設立した場合、原則として設立登記をした日の翌日までにこのサイトに公表されます。
社名を入力しても出てこないなら、アウトですよね。
会社を買うことができる
会社が実在していても、安心するのは早いです。
会社というのは、自分で設立する以外に、誰かから買うこともできるからです。
「会社 売買」などで検索してみてください。
会社を売り買いしていることが、分かると思います。
なぜ買うの?
その目的はいろいろ想像できますが、
たとえば、会社の歴史、つまり設立年月日を買うのです。
なんか怪しいなと思っても、相手の会社が創業○○年かあ……
長くやってるなら、安心できるのかな……と思ってしまいますよね。
この会社が、実は長く休眠していて、詐欺グループなどに買われた会社である可能性もあるのです。
※ 会社の設立年月日は、登記簿を見れば分かります。そして、登記簿は誰でも取ることができるのです。
そんなときは、「法人番号公表サイト」の情報をもう一度みてみましょう。
その会社の情報ページの下の方に、「変更履歴情報」の部分があります。
社名を変更したり、本店を異動したりすると、その履歴が表示されるのです。
※ 「法人番号指定年月日」は、この日付けより前に設立された法人であれば、すべてこの「平成27年10月5日」となります。
誰かを騙そうと思ったら、会社名は良い印象を与えそうな名前にするでしょうし、住所も辺鄙な場所ではなくビジネスのにおいがする場所にするんじゃないでしょうか。
そういう変更が、「変更履歴情報」に残るのです。
わりと最近の日付で、おそらく2つとも同じくらいのタイミングで。
もちろん、真面目な会社であっても起こり得ることですので、絶対的な基準ではありませんが。
登記簿を取る
「法人番号公表サイト」で、社名・本店所在地が分かったら、念のために登記簿を取ることもできます。
その会社の関係者である必要はなく、誰でも取ることができます。
すると、これまでの情報に加えて、会社の事業目的や役員の情報なども分かります。
誰かを騙そうとするなんて、基本的にはアブナイ人たちですので、相手にうかつなことは聞けないですし、言えないですよね。
でも、「なんとなく怪しく感じる」だけではなく、これまで書いた内容も、判断の参考にしてもらえればと思っています。
業務に関連して詐欺などの被害にあった場合は経費にする余地がありますが、個人のプライベート上での被害は、いまのところ税金面での救済措置はありません。
用心するに越したことはないですよね。
※ 記事作成時点の情報・法令等に基づいております。
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