スポーツも経営も数字が必要なのは同じ

スポーツも経営も、たくさんの数字がでてきます。

自分の事業にとって、打率やゴール数にあたる数字はなにか、考えてみましょう。

 

スポーツにはたくさんの数字がでてくる

スポーツの試合は、結局は勝ちか負け。

でも、その結果にいたるまでには、実にたくさんの、そして細かい数字がでてきます。

 

野球やサッカー、ゴルフのスコア…では、大雑把すぎますね。

野球なら、打率やホームラン数、投手の勝利数やセーブ数。

サッカーなら、ゴール数やアシスト数、タックル数やインターセプト数。

ゴルフなら、バーディ数やフェアウェイキープ率、パーオン率。

 

これらは、それでも代表的なものにすぎません。

それぞれの競技ごとに、もっと掘り下げた数字があります。

 

しかも、うえの数字は、観戦者でも手に入れることができるもの。

選手本人にとっては、観戦者がまったく知らない数字も存在するはずです。

チームの方針や、その時々で改善しようとしていること。

それに応じた数字だって、存在してもおかしくはないですから。

 

もちろんモチベーションのように、数字であらわせないものも、大きく影響します。

「気持ちで負けるな」などと、よく聞きますよね。

 

ただ、スポーツをめぐっては、たくさんの数字があること。

そして、それらは結果にすぎないこと。

数字の裏で、たくさんの失敗などがあろうこと。

これは、経営とよく似ているのではないでしょうか。

 

スポーツと経営は似ている

たとえば、損益計算書と貸借対照表。

これらは、試合の結果といえます。

 

損益計算書は、1年度、つまり1シーズンの成績です。

いっぽうの貸借対照表には、その時点でもっている財産が載っています。

そこまでに積み上げてきたものですね。

スポーツ選手が、そこまでに獲得したタイトルや、あるいはケガの蓄積などが載っている。

貸借対照表とは、ざっくりそんなイメージのもの…といえます。

(少しこじつけていますけれどね)

 

でも、打率やゴール数をはじめ、そのほかの数字にも興味はでてこないでしょうか。

好きな選手やチームがあれば、きっと気になるはず。

これらは、損益計算書や貸借対照表をみても分かりません。

 

たとえば打率なら、どれだけの営業にたいし、どれだけの受注があったか。

こんな風にとらえることもできます。

成約率といえばよいでしょうか。

 

受注のほうは、会計データから、売上の明細をみれば分かります。

でも、失敗におわった営業は、過去の活動記録のようなものを見なければ分かりません。

広告宣伝費や交際費・交通費などに、その片鱗は見られるでしょうけれど。

 

また、その打率は、事業全体のものなのか、個人のものなのか。

かけた時間と金額を、どう整理するか。

サポートしたスタッフの分を、どう考慮するか。

こういう視点も、きっとあるはずです。

 

打率にかぎらず、ゴール数などほかの数字すべてについて、このことは同じです。

損益計算書や貸借対照表だけでは分からない。

それのベースとなった会計データの明細も必要。

会計データにはふくまれない活動記録なども必要。

 

損益計算書と貸借対照表をつくるだけでも、大変です。

くわえて、こまかい数字をだそうと思ったら、うんざりするかもしれませんね。

 

でも、事業をしているということは、経営のプロでもあります。

結果にこだわるのは当然として、結果以外にこだわる数字があってもよいのでは…?

自分が気になるなにかをより良くするために。

そんな風にも思います。

 

また、数字を振りかえるのは、試合ごとなのか、シーズンごとなのか。

事業において、試合を定義するのは難しいですよね。

それでも、シーズン一括で振り返るのなら、なにか手遅れになりそうなのは、きっと分かるはず。

 

ここまで、数字が大事…と書いてきました。

それでも気をつけたいのは、数字が先行しないこと。

スポーツでも、「勝ちたい」とか「上手くなりたい」が先にありますから。

そこから数字が生まれ、派生し、細かくなっていく。

 

これは経営にとっても、同じです。

なにかしら「やりたいこと」があって事業をしているはず。

それを、部分的にでも、数字であらわしてみる。

その数字を達成するために、必要なのは何かを考える。

その過程で、打率やゴール数などカギになりそうな数字が見つかるかもしれない。

考えかたは、こんな流れになります。

 

なにか1つでも、税金のための数字とは別に、気になるものを探してみましょう。

事業のカギになる数字を。

すると、なぜ経理が大事なのかが分かるはず。

また、経営の姿勢も変わるはずですから。

 

まとめ

スポーツにも経営にも、たくさんの数字がでてきます。

どちらも、必要だからでてきたもの。

自分の事業において、打率やゴール数のように、カギになりそうな数字を考えてみましょう。

 

※ 記事作成時点の情報・法令に基づいています。