視点が1つになりがちなのは自然か不自然か
なにかを考えるときの視点は、1つになりがちなのが自然なのかもしれません。
頭は1つしかないですから。
でも、目や手足のことを考えてみれば、2つが自然…と言えるのかも。
目は2つあるけど頭は1つ
人間の体について、ちょっと考えてみたんですけれど。
目は2つあるから、遠近や奥行きが分かるものです。
たとえば片目をつぶって歩いてみると。(外は危ないので家のなかで)
通路の曲がり角に、なにか当たってしまいそうな感じがしないでしょうか。
あるいは、片目をつぶって細かい作業をすると、針の穴に糸をとおすような。
きっと、いつものようにはいかないはず。
2つの目で見て、かつ、焦点があっているから、バランスがとれ、距離感などがつかめるんでしょうね。
また、手や足も2つあります。
たとえば片足で立つとき、なんとなく本能的に、両手でバランスを取るもの。
もしこれが、片手しかなかったら。(試してみてください)
きっとフラフラするはずです。
「2つあること」で、いろんなバランスが取れるんでしょうね。
ただ、「頭は1つ」です。
その頭がつかさどるのは、考えること。
考えるときに2つの視点があると、奥行きが見えやすかったり、バランスもとりやすいのかもしれません。
税金や会計における2つの視点
事業において税金のことをかんがえるとき。
とにかく税金を少なくすることを目指すと、手取りのお金が減ってしまうことも多々あります。
税金を少なくするのって、言ってみれば簡単ですからね。
ひたすら経費を増やせばよい…と。
ただそうすると、お金は増えにくい。
事業の目的ってなんでしょうか。
それにはもちろん、お金を稼ぐこともふくまれます。
- 税金を少なくすること
- お金を稼ぐこと
決算が近づくと、どうしても税金に視点がかたよりがち。
そのときに、じぶんのお金という視点を加えてみると、すこし見え方が変わるかもしれません。
でも経営者なら、普段はきっとお金のことも意識しているとおもうのです。
たとえば売上がいくらか…ということは、わざわざ会計データを見なくても分かっている方も多いですから。
ただ、利益は…と聞かれると、すこし曖昧なことも。
- 売上と利益
こんな2つの視点も、やっぱり大事です。
さらには、売上や利益がのっているのは損益計算書。
もう片方の貸借対照表は、どうでしょうか。
そこには、財産にかんする情報がのっています。
売上や利益を気にするのは、きっとお金をはじめとした財産のためだと思うんですね。
売上や利益はみるけど、財産を気にしないなら。
それは事業の目的であるお金を稼ぐことを忘れているようなものかもしれません。
というのも、利益が出せたからといって、お金が増えるとは限らないから。
たとえば利益が「100」のとき。
借入金の返済が「100」あれば、お金は増えもせず、減りもしません。
このことを理解するには、つぎの視点が必要です。
- 損益計算書と貸借対照表
- 利益が「100」でもお金が「100」増えるとはかぎらない
なぜか考えや興味というのは、1つのことに向かいがちです。
しかも、その1つにとらわれると、抜け出せないこともあったり。
それはもしかしたら、頭が1つしかないから…なのかもしれません。
科学的な根拠はまったくないですけれどね。
ただ、考えなどが、すくなくとも2つの視点にもとづいていたら。
ものごとの遠近感や奥行き、バランスなどが見えやすくなるんだと思うのです。
視点はどれくらいあるとよいのか
より安全に、より確実にものごとを進めるには。
そんなときは、きっといろんな要素を考慮するはずです。
視点でいえば、2つどころではなく、もっとたくさん。
これは、きっと良いこと…とはおもいます。
いちど始めたら後戻りできないようなこと。
絶対に失敗はしたくないようなこと。
落とし穴や盲点が命取りになるようなこと。
こうしたことも、いつもではないでしょうが、ありますから。
ただ、視点が多くなりすぎると、選べなくなることもあります。
ものごとには裏表がありますし、一長一短なこともありますから。
すると、いつまでたっても考えているばかりで、行動に移せなくなってしまいます。
結局は、行動しなければ意味がないですからね。
もつべき視点はどれくらいあるとよいのか…と考えたとき。
正直、わたしには、それは分かりません。
ただ、人間の体の普通をかんがえてみれば。
おそらく2つは自然に備わっているようにおもえます。目や手足のように。
頑張れば3つ4つと増やせるんでしょうけれど、最低でも2つはキープしておく。
すくなくとも1つだけにはならないように用心してみましょう。
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