原価割れで売るのがすこし楽になる考えかた

原価割れで売っても、手元にお金がもどってくれば挽回するチャンスがあります。

事業において大事なのは、お金を回転させることなのです。

なお、この記事は、理由もなく原価割れで売ることを推奨するわけではありません。

「しょうがないのかな…」と思ったとき、すこし楽になる考えかたを説明していきます。

 

損したくはないもの

得することと、損しないこと。どちらを選ぶか…?

このとき、「損失回避の法則」により、多くのかたは「損しない」ことをえらぶそうです。

 

得すれば、嬉しいもの。

いっぽう、損すれば、痛いです。

嬉しさよりも、痛いのをさける傾向にあるんでしょうね。

やっぱり痛いのって、イヤですから。

 

わたしも、いつか役に立ちそう…とおもって捨てられない本やモノなどがあります。

なにか「もったいない」と思っている気がするんですが、これも「いつか損したくない…」が根本にありそうです。

場所ばっかりとって邪魔…とも思ってるんですけどね。

 

さて、原価割れで売ること。

これは、「100」で仕入れたものを、「70」で売るようなことです。

ほんらいだったら、たとえば「150」とか「200」で売るところを。

 

あきらかな損です。

なので、損しない価格を維持しつつ、なかなか踏み切れないはずです。

いつか売れるかもしれないですし。

 

原価割れで売るとどうなるか

原価割れで売れば、損してしまいます。

たとえば、つぎのように。

  • 「100」で仕入れた
  • 「70」で売った
  • 損は「30」

せっかく仕入れたのに、儲けるどころか、かえってお金がへってしまいます。

 

でも、事業は、これで終わりではないはずです。

1回の取引に、すべてを注ぎ込んでいないかぎりは。

 

であれば、次があります。

売ることで手元にもどってきたお金をつかい、次の仕入れができるので。

これを元手に、挽回できるわけです。

 

そのときは、おそらく自然に、売り値の設定・仕入れ値に、前回よりも敏感になるはずです。

失敗をくり返せない…と。

 

じつは、これが事業のスタンダードなかたちではないかと考えています。

失敗はあって当然…と。

そして、なにかを決めて行動する…をくり返すことも。

 

くり返すのは、お金や利益にとっても大事です。

利益というのは、仕入れて売る…という動きをつうじて稼ぐものです。

たくさんの利益が欲しければ、お金もたくさん動かさなくてはならないのです。

このことを、「お金を回転させる」と表現します。

 

いっぽう、なかなかお金がうごかないことを「お金が寝る」といいます。

商品などを抱えこんでしまえば、お金が寝ている状態です。

もしかすると、抱えこむほど、売れる可能性はさがるかもしれません。

そして、「失敗」も抱えている可能性があります。

 

  • 利益がほしいなら、お金をたくさん回転させる。
  • 上手くなりたいなら、失敗もたくさん回転させる。

こんな風に、かんがえてみましょう。

 

まとめ

原価割れで売ることの意味や考え方について、みてきました。

事業において大事なのは、お金を回転させることです。

もちろん、むやみに回転させるのではなく、事前の調べや準備も必要ですが。

 

また、原価割れで売らなくてすむように、商品などを見る目をみがくことも必要です。

どうやって見る目をみがくか…は壮大なテーマですが、そのなかには失敗もふくまれるはずです。

であれば、失敗ともうまくつきあいながら、事業をしていきましょう。

 

※ 記事作成時点の情報・法令に基づいています。