直感や好き嫌いも大事だけど考えるのも大事
考えるって、意外に疲れるものです。
でも、考えることを避けては通れません。
考える体力をつけることを、考えてみましょう。
考える体力
将棋には、持ち時間があります。
タイトルや、予選・本選などの段階により変わりますが、長いものだと一人8時間とか9時間。
その時間をつかって、つぎの指し手を考えるわけです。
こんなに長い時間考えるなんて、よくできるな…とおもいます。
わたしはどちらかというと短気なほうなので、なおさら。
クイズなんかでも、分からなければすぐに答えを見るほうですから。
もちろん、プロ棋士でも、考えるときの深さの度合いは、いつも同じではないのかもしれませんね。
すごく考えるときって、気がついたら呼吸を止めているようなことってあります。
勝手な想像ですが、これは、きっと誰でも同じではないか。
すると、考えるにしても、深さや集中の度合いは変えているはず。
そうじゃなきゃ、勝負が終わるまで持たないでしょうから。
ただ、将棋をしている間、まったく考えない、ほかのことを考える。
こういうことは、とても稀なはず。
プロ棋士にとっては、勝負も生活もかかっているので。
考えないということは、それらを捨てるようなもの。
もし、わたしがプロ棋士だったら、そんな勇気はなさそうです。
だから、勝負の間は、深さの度合いはともかく、考える状態を持続させなければならない。
これって、すごく大変なことです。
今この記事を書いていますが、20~30分ごとに、すこし気を抜かないともちません。
書くのも、人によっては、いろいろ考えるのです。
考える状態を持続させるには、慣れとはべつに、体力のようなものが必要。
このような記事をいくつか書いてきた経験から、そう感じています。
もしかしたら、考えざるを得ない状況に自分を追い込む。
あるいは、コツのようなものもあるとは思います。
でも、その前に、基礎体力のようなものが必要だと思うのです。
環境やコツだけに、いつも頼るわけにはいきませんし。
そして、この体力は、ほかのことについても同じ。
読む体力
読むのにも、体力は必要です。
もしかしたら、書くほうに問題があるケースもあるかもしれませんね。
何を言っているのか、分からない。
要点や結論が、分からない。
簡潔に、分かりやすく書いてくれない…?
普段やりとりするメールなどでは、こんな感想をもつこともあるのではないでしょうか。
ただ、これはまた別の問題ですので、場面を変えてみれば…
趣味で本を読む。
仕事で資料などを読む。
本や資料にかぎらず、なんらかの、わりと量のあるものを読む。
こうしたことも、多くあるはずです。
そんなときに、次のようなことも。
途中で挫折。
目は文字を追っているのに、内容が頭に入ってこない。
なんとなく流し読みをして、終わり。
それにすごく興味があるときは、自然と読み終わるものです。
知りたかったことが、やっと分かった…!
これに近い気持ちでしょうから、分かる前に止めるという選択肢はないはず。
でも、そうでないときは、読むのがツライこともあります。
わたしも、仕事とはいえ、条文なんかを読むときは、時々こんな気持ちになります。
読むということは、なにかを理解するということ。
その理解をするためには、頭の中でいろいろ考えなければならない。
この考えることを持続させるのが、やっぱり大変なのです。
ちなみに、読む対象には、数字もふくまれます。
決算書や試算表なども。
数字を読む体力
数字を読むのにも、体力は必要です。
その体力とは、考える状態を持続させる力。
数字を読むということは、そこから何かを得るために考えることなのです。
黒字だからヨシ。
赤字だからマズイ。
これで終わりではありません。
黒字・赤字それぞれ、どうしてそうなっているのか。
原因や過程を探ります。
すると、それらによっては、たとえ黒字であっても良くなかった。
赤字だったけど、妥当。
こういう感想につながることもあります。
その感想によって、つぎの行動が変わるかもしれません。
なので、数字を読むことが大事なのです。
より自分の納得できる結果のために。
ここまで、体力、つまり考える状態を持続させる力について書いてきました。
こうした体力は、事業をするなら、かならず必要になるものだとおもいます。
やりたいことが、何の苦労もなく実現することは、おそらく稀ですから。
その苦労をするにあたり、思いついたことをとりあえず試すのもアリ。
でも、時間は有限です。
すべてのことを試すのは、もしかしたら出来ないかもしれません。
より納得して「なにかを決めた」と言えるためには、考えることも必要です。
事前または事後、あるいはその時でも。
体力は、それをつかうから、少しづつついてくるもの。
マラソンの持久力のように。
行動も大事ですが、考えることも大事にしましょう。
考えるとは、自問自答のようなものです。
直感や好き嫌いも大事だったりしますが、「自分はなぜそう思うのか」を言葉にする。
そんな時間も持ってみましょう。
※ 記事作成時点の情報・法令に基づいています。
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