なぜお金の問題は尽きないのか

生きていくために、お金はどうしても必要なもの。

お金にとらわれる原因について、考えてみましょう。

そして、それから解き放たれるとどうなるか…も。

 

あってもなくてもお金の問題はでてくる

お金がないと、困ります。

いまの社会では、まず生きていけないですから。

かりに自給自足できたとしても、医療や身の回りのいろんなことで困るのは、目に見えています。

 

また、お金はだれでも稼ぐべきもの…というのが常識でもあります。

それがないというのは、肩身も狭くなってしまいますよね。

お金がない…というのは、胸を張っては言いづらいもの。

 

いっぽう、お金があっても困ることはあります。

たとえば相続のときに、遺産の分けかたで揉める。

色んな事情があるにせよ、子どものときには仲良かった兄弟姉妹が揉める。

家族より、お金が優先されてしまうわけです。

 

お金は、生きているうちに使いきれなければ、たんなる紙切れともいえます。

でも、子どものためにお金を遺したいのも親心でしょう。

そんな親心も、お金があるために、かえってトラブルの種になってしまう。

もしお金がなければ、仲は良いままだったかもしれません。

 

また、お金があると、はたらいて手にした収入への喜びも薄れるかもしれませんね。

数十億円ももっているかたにすれば、100万円くらいのお金は、利息にもならないかも。

でも、普通の感覚なら 100万円というのは大金。

「嬉しい!」というのが素直なところではないでしょうか。

「はたらいた甲斐があったな」と。

 

この喜びをかんじる機会は、お金がないほど多くなります。

人生において、喜べる機会が多いというのは、ひとつ良いことではないでしょうか。

 

そのほかにも、お金があるとよからぬ輩をひきつけたり、お金があるがゆえに気をつかうことも増えてきます。

お金のあり・なし、どちらが良い悪いということではありません。

ただ、お金は、あってもなくても問題があるわけです。

 

なぜ問題になるのか

なぜ、お金があってもなくても問題がおこるのか…?

とても難しい話ですね。

 

歴史をみても、人間はお金を集める…ということを繰り返してきました。

いっぽうで動物は、必要以上には、なにかを集めるということをしません。

(それをする、わたしの知らない動物がいるかも…ですが)

人間だけが、お金を集めるわけです。

 

この「集めること」「集めなければならない」「集めたい」。

こう思ってしまうのが、問題なのかもしれませんね。

 

お金を集めるには、はたらくなり何かをします。

お金と、何かをすること。

この2つのうち、どちらがより意識されているか…?

 

お金に傾けば、うえに書いたような問題につながります。

いっぽうで、何かをすることのほうが大事なら…

お金への意識は、相対的に薄くなるはずです。

そうすれば、お金があってもなくても、問題は生じにくくなるはず。

 

お金は、生きていくうえでどうしても必要なもの。

でも、生きていけるのだったら、それで良し。

こう考えるのも、アリではないでしょうか。

 

利益も同じ

事業をしていれば、利益を出さなければなりません。

事業を続けるためだけでも、お金が必要ですから。

 

この利益も、実質的にはお金と同じ。

利益にとらわれると、お金があってもなくても…という同じ問題につながるのです。

 

であれば、解決策もおなじです。

その利益は、何をするためにつかうのか。

利益ではなく、何をするかのほうへ意識を向ける。

お金も、利益も、何かをするための手段です。

こう思えれば、はたらくことにも少し違った意味合いが見いだせるかもしれません。

 

※ 記事作成時点の情報・法令に基づいています。