資金繰りが厳しい原因は物欲かも
物欲があるから頑張ることもあります。
ただ、物欲があるから資金繰りを圧迫することも。
モノがあるとはどういうことかを確認しておきましょう。
物欲を捨てるのは難しい
だれにでも、物欲があるとおもいます。
生きていくのにどうしても必要なものから、趣味や娯楽、周りの目、そして見栄を張るためや所有欲…など。
動機はともかく、いろんな場面でモノが欲しくなる。
その物欲があることは、良いことなのか悪いことなのか。
基本的には良いことでしょうね。
それがあるから頑張ることってありますから。
それに物欲がまったくなければ、われわれは太古のように、まだ自然のなかで暮らしていたかも。
もちろん、強すぎて犯罪につながっては困るんですけれどね。
ただ、今もそうですが歴史を振り返ってみても、物欲が争いのもとになることは事実です。
欲しい気持ちをなくすのは、やっぱり難しいものなんでしょうね。
ということを踏まえても、事業をしているなら、物欲との付き合いかたには注意すべきことがあります。
お金がまわらない原因は物欲かも
モノを手に入れるには、お金が必要です。
金額がちいさく一括で経費にできるくらいであれば、問題はありません。
ただ、減価償却をするようなモノ、土地や骨とう品のように減価償却をしないモノ。
あるいは大量に仕入れて売れ残っている在庫。
これらについては、問題がでてきます。
その問題とは、自由につかえるお金が減る…ということ。
たとえば「100」もっていて「30」のモノを買えば、ふだんの事業にまわせるお金は「70」に減ります。
もし買わなければ、「30」の余裕があるわけです。
もちろんモノを買えば、そのぶん売上や利益、そしてお金も増える…という面もあるでしょう。
でも、短期間でみれば、やっぱりお金への影響はあります。
モノを買った効果は、すぐに、そしてまとめて出てくるとは限らないですから。
全体としてみれば、モノがあると、手元のお金は減るという傾向はあるのです。
これを、資金繰りを圧迫する…と表現することもあります。
それを回避するため、買わずにリースやレンタル、あるいは借り入れをするという対策もあります。
ただそれは、物欲の程度にもよりますよね。
持ち家か賃貸か…の論争にも通じるものがあります。
自分がどんなモノをもっているか、確認したことはあるでしょうか。
それらは、貸借対照表の資産に載っています。
モノというと固形を連想するかもしれませんが、無形あるいは目に見えない権利のようなものもあります。
ソフトウェア、株式や出資、保険積立金などはよく目にするもの。
資金繰りがキツイな…と感じたら、それらが原因かもしれません。
物欲は、どんなかたにもあるもの。
それを捨てる必要はないのですが、それが原因でお金がうまく回らないこともあります。
資金繰りのカギには、物欲もあることを知っておきましょう。
まとめ
物欲は、資金繰りを圧迫する可能性があります。
モノが多くなると、てもとの自由につかえるお金は減るのです。
手に入れるまでが楽しい…ということもあるかもしれないですね。
もしそうなら、捨てること、あるいは現金化することも選択肢です。
もちろん、役に立っているかを確認してからですけれど。
ひょっとしたら、それが欲しくて夜も眠れないようなこともあるかもしれないですね。
そんなときは、すこし時間をおくと熱が冷めることもあります。
あるいは、優先順位を考えることが、物欲を遠ざけてくれることも。
「お金が足りなくなってもいいのか…」と。
物欲との付き合いかたは、事業、とくにお金への影響がとても大きいのです。
それを意識して、貸借対照表をながめてみましょう。
※ 記事作成時点の情報・法令に基づいています。

