お金を使うのが上手いとはどういうことか
お金を使うのが上手いかどうかは、目的次第です。
その目的と現状のギャップを埋めるための道具が、お金です。
お金の使いかたには3種ある
お金は、使うことにより何かを手に入れるための道具です。
そのお金は、何を手に入れるかにより、次のように使いかたを3種に分けることができます。
- 払った金額よりも多くの価値を手に入れる
- 払った金額と同じ価値を手に入れる
- 払った金額未満の価値しか手に入らない
まず、払った金額よりも多くの価値。
これを手に入れるためのもののうち、代表的なのが、投資や経費です。
ただ、見返りはお金だけとは限りません。
長いあいだ欲しかったものが手に入る。
喜ばせたい誰かがいる。
プライスレス。
こういうことのためにお金を使えば、払った金額よりも大きな価値を感じることもありますから。
そして、払った金額と同じ価値を手に入れる。
表現が難しいですが、お金を使ってもなんの感想も持たないことがあります。
生活必需だったり、自分にとっては普通・当たり前のこと。
得もしてないし、損もしていない。
そう感じられることが、これに当てはまります。
意外に多いのかもしれませんね。
最後に、払った金額未満の価値しか手に入らない。
これには、何も手に入らないことも含まれます。
わざとお金を捨てるなんてことは、ないはずです。
でも、後先かんがえずに、パッと散財してしまう。
イヤだとは思いつつも、付き合いで断り切れず…
止めるつもりだったのに、誘惑に負けた。
こうしたときには、払った金額未満の価値しか感じないはずです。
さて、お金は毎日のように使うもの。
毎日、うえの3種のどれかを行っているわけです。
お金を使うのが上手いって、どういうことなんでしょうね…?
お金を使うのが上手いとは
お金を使うのが上手いかどうかは、目的次第です。
一般には、お金をより多く増やせれば、あるいは節約などをしてより多く残せれば、上手い使いかたとされます。
ただ、これの目的は「お金を増やすこと」です。
たしかにお金は大事。
なので、増やすことにこだわるのも大事。
そう思います。
いっぽうで、いつもいつも増やすことにこだわっていると、それも疲れるのでは…?
そんな風にも感じます。
仕事とプライベートの別もありますけれどね。
その仕事の目的には、お金を稼ぐ・増やすことが大きな比重でふくまれます。
とうぜん、払ったよりも多くの価値を求めることが必要になってきます。
ただそれも、今はどんな状況かによります。
もしお金が浮いているのなら、お金のこだわりは70%くらいでよいのかもしれない。
もしお金が足りないのなら、そのこだわりは100%。できれば120%。
こんな風に、違ってきます。
なので、お金の使いかたを考える前に、今の状況を知らなければならないのです。
くわえて、この先どうしたいか。どうなりたいか。
これによっても、お金の使いかたは変わります。
目的や目標が遠いところにあるのなら、遊んでいる暇はないでしょう。
すると、お金が浮いていたとしても、全てそこへつぎ込むくらいの気持ちになるはずです。
つまり、お金を使うのが上手いかどうかは、次のことを押さえているかどうかによるのです。
- 現状を知っている
- 将来こうなりたいという気持ちを持っている
そのうえで、お金を使ったときに手に入る価値のどれを選ぶか。
これをコントロールできたときに、お金を使うのが上手いといえる。
そう思います。
現状も将来のことも、言葉にすると簡単なようにみえます。
でも、意外に大変なことは知っておきましょう。
たとえば、「いま自由に使えるお金はいくらあるか」
この質問にすぐに答えられるでしょうか。
これに答えるには、適時な経理が必要です。
貸借対照表や損益計算書はもちろん、資金繰り表も必要です。
利益とお金には、ズレがあるので。
その内容によっては、会計データを深掘りする必要もあったり。
さらに、将来のことを数字であらわすことも、難しいものです。
やりたいことや欲しいことを、数字化・言語化する必要があるので。
欲には限りがないことも、あるかもしれませんね。
お金を使うのが下手だと感じているなら、現状を知ることから始めてみましょう。
それから、やりたいことなどを数字であらわしてみる。
そのギャップを埋めるための道具の一つが、お金です。
まとめ
お金を使うのが上手いかどうかは、目的次第です。
現状と将来をふまえたうえで、お金と引きかえにどんな価値を手に入れるかをコントロールできる。
これが、お金の上手い使いかたです。
きっと、いきなり上手くはならないはずです。
でも、せっかくお金を毎日のように使うなら、使う前に、手に入る価値を意識してみましょう。
そうすれば、毎日のように練習できるわけで。
そして、何かに気づけば、変えることもできますから。
※ 記事作成時点の情報・法令に基づいています。
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