【インボイス制度】支払い先の登録番号を確認するかどうか
インボイス登録をすると、「T+13桁ケタの数字」の登録番号が割り当てられます。
T1234567890123……というような番号を。
これを、自分が発行する請求書などに記載するのですが、受け取った側では、この登録番号が合っているかどうか確認をする必要があります。
正しい登録番号のあり・無しにより、消費税の納税が変わるからです。
なぜ確認が必要か
税務署へ納める消費税は、次のように計算します。
受け取った消費税ー支払った消費税=納税額
売上などで受け取った消費税から、仕入や経費などで支払った消費税をマイナスし、その残りを税務署へ納めるのです。
この「支払った消費税をマイナス」するためには、相手から受け取った請求書や領収書を保存しておく必要があります。
このとき、受け取った請求書等に登録番号があるか・無いかにより、消費税の計算方法が変わります。
支払い額が同じという前提で、登録番号が無い場合は、ある場合よりも多く納めることになってしまうのです。
もし、登録番号が違う場合は、無いのと同じことになります。
そこで、登録番号が合っているかどうかの確認が必要になるのです。
どうやって確認するのか
自分で確認する場合は、国税庁が運営している「適格請求書発行事業者公表サイト」にて行います。
名前からでは検索が出来ず、登録番号を入力して検索するようになっています。
名前など公表される全ての情報をダウンロードすることも出来ますので、そうすれば検索しやすくなりますが、重複している可能性もあります。
基本的には、番号を1つ1つ確認していくのです。
自分でやらずに代行サービス等を利用する手もありますが、ある程度の料金がかかってしまいます。
確認が必要ない場合
正しい登録番号が記載されている請求書等をインボイスと呼びます。
次のような取引は、インボイスの保存がなくても、上記の「支払った消費税をマイナス」することが出来ますので、登録番号の確認をする必要がない場合、と言えます。
- 電車・バスなど公共交通機関(3万円未満の場合のみ)
- 飲み物などの自動販売機(3万円未満の場合のみ)
- 郵便切手(コレクションなどは除く)
- 入場券などが回収される場合
- 従業員等へ渡す通勤手当、旅費、日当など
2年前の売上が1億円以下なら
令和5年(2023年)10月~令和11年(2029年)9月までの期間限定で、1回の取引が1万円未満の場合には、インボイスの保存は必要ありません。
登録番号の確認も必要ないことになります。
なお、インボイスの保存が必要ないというのは消費税の話です。
法人税や所得税で経費の裏付けとして領収書等は必要ですので、番号の確認はともかく、保存自体はしておきましょう。
登録番号の確認はどうしよう
料金を交渉するような場合に、相手がインボイス登録してないと分かったら、やっぱり消費税の値引きの話になると思います。
という事を考えると、番号の偽造・番号が合っていないというケースがゼロとは言い切れないです。
うっかり書き間違える場合などもあるでしょうし。
もし、登録番号が合っていないと分かれば、消費税の納税にも影響が出てしまいます。
という事を踏まえると、番号の確認はやった方がいいのですが、限りある時間の中でどこまで出来るか……
請求書やレシート、領収書ってどれくらいの量がありますか?
悩ましいです。
※ 記事作成時点の情報・法令等に基づいております。
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