売上をギブとするかテイクとするか

売上とは、だれかに何かをするというギブと、お金をいただくというテイクから成っています。

どちらを軸にするかにより、変わることもあります。

 

売上には2つの要素がある

売上とは、モノやサービスの提供を、金額であらわしたもの。

先にモノやサービスの提供という「ギブ」があり、その後にお金を「テイク」する。

ギブとテイクの順序が逆、あるいは同時のときもありますけれどね。

ただ、この2つのことから成っているわけです。

 

事業はお金を稼ぐため…ということからすると、「お金」をテイクすることに興味がいきがちです。

でもその前に、モノやサービスの提供をつうじて、「だれかの役に立つ」というギブがある。

つまり、売上とは、だれかの役に立ったからお金を得るものだと言えるのです。

 

ちなみに、経費についても2つの要素があるのはおなじです。

自分の役に立ってくれた…というテイク。

お金を払った…というギブ。

 

売上も経費も、どちらに軸をおくかにより、利益のみかたも変わってきます。

 

利益の意味

利益は、売上から経費をひいた残りのことです。

黒字ならお金がふえるし、赤字ならへってしまう。

ただ、これはお金を軸にみたときのこと。

 

だれかの役に立つ、あるいはだれかが自分の役に立ってくれた…という視点でかんがえてみると。

黒字とは、だれかが自分の役に立ってくれた価値(経費)よりも、自分がだれかの役に立った価値(売上)のほうが大きいことを意味します。

 

モノやサービスの提供と、お金の価値が等しい…という前提ですけれどね。

需要と供給、相場、取引先との関係、流行などにより、かならずしも両者の価値が一致することはない…というのも事実です。

でも、この点を掘り下げるとややこしいことになるので、さておき。

 

つまり黒字とは、だれかがくれた価値よりも大きい価値を作ったことを意味します。

それにより世のなかが発展したり、より明るくなったり楽しくなることにつながると。

 

いっぽう赤字は…

だれかがくれた価値を自分のなかで消化できていない、そして他のだれかに還元できていない。

こんな状態だといえます。

ただ、赤字の原因のひとつは、値段の設定や売りかただったりするかもしれません。

 

売上をギブとするかテイクとするか

事業をしていれば、どうしてもお金に目がいくものです。

それを稼ぐのが目的でもありますし。

 

ただ、その弊害で、かかった経費に利益を上乗せして…という値段の設定にもつながりがちです。

値段とは、自分が手にするお金。

それを軸にすると、自分のことが基準になりがちなので。

けっして悪い方法ではないのですが、上乗せする利益があまりに大きくなると、気がひけることも。

そんな弊害もあるのです。

 

いっぽう、だれかの役に立つ…を基準とすれば、値段にはかなりの幅がでてきます。

役に立てばたつほど、値段も上がるのが道理ですしね。

もちろん、その逆も。

そして、どんな風に役に立つのか…とかんがえれば、売りかたにも幅がでてきます。

役に立つ場面により、売りかたは変わるはずですから。

 

ボッタくることを推奨するわけではないですよ。

ただ、売上をギブとテイクのどちらで考えるかにより、黒字になりやすくなったり、事業がより楽しくなる可能性があるのです。

お金ではなく、役に立つ…を軸にすれば。

 

もちろん、お金は軽視できるものではありません。

そして、だれかの役に立つというのは、キレイごとに聞こえるかもしれませんね。

そんなときは、過去に自分が嬉しかったことや、自分がしたことでだれかが喜んだことを思い出してみましょう。

きっと、そこには「役に立つ」が含まれているはずですから。

 

それに値段をつけるのは、気がひけるかもしれませんね。

ただ、値段には可能性があることも分かるのではないでしょうか。

お金は大事ですが、場面によってはお金に縛られ過ぎないようにも気をつけてみましょう。

きっと、事業がより面白くなると思うんですよね。

 

 

※ 記事作成時点の情報・法令に基づいています。