サッカーのゴールの半分くらいは紙一重
半分くらい…というのは、わたしが見たなかでの体感です。
プロ同士がしのぎを削ると、結局は紙一重の差になることが多いように感じます。
ただ、過程には、ときに大きな差があったりします。
ゴールの半分くらいは紙一重
サッカーは、そうたくさんの点(=ゴール)がはいらないスポーツです。
たまに、両チームあわせて10点くらいはいることもあります。
ただ、基本的には、1点とるだけでも、すごく大変なのです。
「1ー0」でおわる試合や引き分けも、それなりにありますから。
そして、やっと決まったゴールの半分くらいも、紙一重です。
- あと0.数秒おそかったら、相手の足に当たっていた
- ゴールキーパーの手先あと数センチをかすめていた
- だれかに当たってコースが微妙にかわっていた
- オフサイドかどうかギリギリだった
- ボールの威力が弱かったら、ゴールキーパーにはじかれていた
0.数秒というみじかい時間、数センチ、微妙な力加減、多少の運などが介在しているのです。
いっぽう紙一重じゃないゴールといえば、たとえば次のようなもの。
- 相手ゴールの前に、ボールをもった自分だけがいる
- ゴールキーパーが一歩もうごけないフリーキック・ミドルシュート
まあ、めったに見れないものです。
どちらかのチームが守りを捨てていたり、エアポケットのような瞬間が発生したり…と特殊な前提が必要なのです。
やはり、プロ同士が必死にやるから、あんなに大きなコート・ゴールでも、紙一重の結果になるのでしょうね。
この紙一重の差というのは、どんな業種でもおなじなのかもしれません。
プロ対プロ
事業というのは、プロ同士のしのぎの削り合いでもあります。
なので、基本的には差がつきにくい。
もし差がつくとすれば、よほどの才能や努力、お金や人数など規模のちがいがかかわってきます。
事業には、サッカーのようにおなじ人数でやる…という縛りはないですから。
お金や才能のちがいは、サッカーでもありますが。
ただ、個人レベルでみれば、基本的には、紙一重の差にとどまることがおおいはずです。
情報や技術は隠しきれるものではなく、広まるのも早いですから。
…とここまでは、結果のはなしです。
サッカーでいえばゴール、事業でいえば利益やお金です。
過程に目を向けると、大きな差があることもあります。
サッカーでも、ゴールまでの過程であるドリブル・パス・シュート・ディフェンスなど、それぞれにスペシャリストがいます。
これは事業でもおなじ。
であれば、次のようなこともできるわけです。
- ドリブルだけを売る。
- パスだけを売る。
自分の得意なことだけを、売るわけです。
いいかえると、強みです。
この強みは、自分のなかで明らかになっているでしょうか。
事業をしていれば、気になるのはとうぜんですが、結果です。
でも結果にいたる過程に着目すると、おもわぬことに気づくこともあるのです。
自分の売りになるものに。
プロ対アマ
プロ対アマチュアでは、とうぜん大きな差があります。
知識、技術、ノウハウなどあらゆるところに。
事業でいえば、対お客さまとの関係におきかえられます。
ただ、お客さまに対して差があることを見せつけても、ほとんどの場合、意味はないもの。
(教師業や講演などでは、必要かもしれませんが)
それよりも、相手が望むところにつれていったり、そこに至る過程にある落とし穴を説明するほうが、喜ばれるものです。
差があることをあえて見せず、気づかせないくらいのほうが上手くいくこともあるのです。
事業は、相手が欲しいものをわたすことなので。
だれかと比べて差があることは、自分にとって、ときに嬉しいことでもあります。
なので、それを出したくなるのが道理です。
もし出したくなったら、それは自分の欲求なのか、相手に求められているからなのか…
自問するようにしましょう。
※ 記事作成時点の情報・法令に基づいています。