数字に強くなるカギの一つは危機感
お金は、毎日つかうものです。
であれば、毎日お金が減った感、痛みのようなものも持っているでしょうか。
お金は毎日つかうもの
普通に生活をしていれば、お金は毎日つかっています。
買いだめをしたり、カードをつかっていれば、毎日お金が減るわけではありません。
お金が減らない日もあるでしょう。
でも、それは現金主義で考えているから。
もし発生主義で考えるなら、毎日つかっている…といえます。
たとえば水道光熱費。
パソコンやインターネットをつかえば、電気代などは発生しています。
料理や歯ミガキをすれば、水道代が発生しています。
これらも、「お金をつかっている」に含めても良いのではないか…と。
今日つかった分が、前払いなら過去に、後払いなら将来に、ズレるだけのことなので。
この前払いや後払いは、便利な反面、デメリットもあります。
毎日、着実にお金が減っている感が薄くなるという。
大事なものが出ていったという痛みが薄くなるわけです。
また、減ったお金をカバーするには、どれくらい稼がなきゃいけないか…が分かりにくなるという。
もし、完全に現金商売なら、ものごとは随分シンプルになります。
今日つかった分は、かならず今日中に払う。
いくらお金が減ったのかは、その日中に明らかになる。
すると毎日、お金が減ったという危機感をもつことができます。
お金を稼ぐことの原動力には、この危機感もあるのでは…とおもうのです。
経営数字も毎日のようにつかうか
もし危機感があれば、どうやって減った分のお金をカバーするか。
きっと、こう考えるはず。
じつはこれが、経営数字をつかうということです。
減った分のお金がいくらか分かる。
明日の生活費や商売のタネ銭がどれくらいかかるか、だいたい想像できる。
手持ちのお金に照らせば、今日稼がなきゃいけないお金も分かるはずです。
もし、100%現金商売なら、こうした考えを毎日くりかえすわけです。
何を仕入れるか。
どの場所で、だれを相手に売るか。
どんな売り文句にするか。
すると、とうぜん経営数字にも強くなる。
でも、幸か不幸か、いまは100%現金商売はできません。
お金を振り込めば、余計な手数料もかかる。
細かな買い物を集計するのも、時間や手間がかかる。
インターネットをつかい、商売の幅もひろがっている。
前払いや後払いのシステムがないと、かえって不便なわけです。
どうやって危機感をもつか
危機感は、できれば持ちたくないかも…
焦ってドキドキするし、落ち着いてものごとに取り組めない気がする。
安心安全がいいな。
こうおもうのが自然ですよね。
私も、そうおもいますし。
ただ、これがお金や数字にたいする感覚を薄れさせる原因ではないか。
こうしたことのためには、危機感も必要だとおもいます。
危機感ではなく、欲が原動力になることもありますけれどね。
どちらを選ぶかはさておき。
危機感は、お金のように大事なものが減った…からもたらされるもの。
あるいは、おなじく大事なものが手に入らないかも…からも。
自分にとってネガティブなことを探す。
と言うと、正直どうかな…とは思います。
やっぱり、楽しくて明るくて…などポジティブなことをやりたいですから。
ただ、それも行き過ぎれば、薬ではなく、毒になることもある。
考えてみれば、危機感が人類の進歩をつくってきた面もありますし。
毎日、どれくらいのお金をつかっているか。
それに対して、どれくらいのお金を稼げているか。
そしてそれらは、自分のやりたいこととどう繋がっているか。
月に1度は、こんな風に振り返ってみましょう。
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