確定申告の無料相談会を効率よく利用するには
個人の確定申告がおこなわれる2月~3月の間、税務署はとても混みます。
建物のなかに入りきれないほどの人数が並ぶこともあり、寒い中で待つのも大変です。
税務署とは別の場所でおこなわれる相談会を利用することも検討しましょう。
準備さえしっかりしておけば、30分ていどで申告まで終えることができますから。
目次
税理士による無料相談会(練馬西管内)
練馬西税務署の管轄では、次のとおり税理士による確定申告の無料相談会がおこなわれます。
- 関区民センターにて……令和6年(2024年)1月30日(火)~2月2日(金)
- 石神井庁舎にて…………令和6年(2024年)2月6日(火)~2月9日(金)
- 相談時間(各日)………9:30~12:00 13:00~16:00
対象になるのは小規模なかたに限られますので、次のようなかたは除かれます。
- 収入金額が多額なかた
- 土地・建物・株などの売却に関する税金
- 贈与や複雑な相談内容
無料「相談会」という名目ですが、相談時間は基本的に30分ですし、その場で申告まで完了するかたがほとんどです。
持ってきていただいた資料をもとに簡単な相談や確認をし、その場でパソコンをつかって申告書を作成し、申告を済ませる。
こんな流れになります。
なので相談がメインというより、面倒な申告を税理士と一緒に片付ける。
こんなイメージでいるとよいでしょう。
また、なるべく効率よく申告まで終えるには、次のようなことを気にしておくのがよいと思います。
無料相談会を効率よく利用するには
相談会は、毎年けっこう混みます。
二度手間をさけたり、なるべく短時間で済ませるには次のようなことに気をつけましょう。
忘れものがあって、翌日に再度来ていただくようなことがたまにありますから。
- 収入や経費はまとめておく
- 医療費は集計しておく
- 前回の申告書を持ってくる
- 電子申告に必要な情報(暗証番号やパスワード)を持って来る
- 還付の振込口座を用意する
収入や経費はまとめておく
請求書やレシートなどをバラで持って来るのではなく、あらかじめ決算書などにまとめておきましょう。
相談会にあたり税理士用のマニュアルがあるのですが、こんなときは「集計して再来場するよう伝え」なくてはならないのです。
- ○○は経費になるか
- もっと節税できないか
こういったことを相談する場ではないのです。
また、税理士側で電卓をたたいて集計するのはやめるように、とも言われています。
限られた時間のなかでうっかり計算間違いなどしてしまったら、取り返しのつかないことになってしまいますから。
なので、収入や経費はあらかじめまとめておきましょう。
とりあえず領収書などを持っていき、ゼロから始めるわけではないのです。
医療費は集計しておく
収入や経費とおなじく、医療費の集計も時間がかかります。
「医療をうけたかた」「病院や薬局」ごとにまとめておきましょう。
また、医療費の領収書を提出する必要はありませんので、集計結果だけでもよいです。
前回の申告書を持ってくる
前回はあったのに、今回の申告では忘れてしまう……
寡婦控除や障害者控除などは、経費のようにレシートがないため本人が強く意識していないと忘れがちです。
これを避けるためにも前回の申告書を持っていきましょう。
電子申告に必要な情報(暗証番号やパスワード)を持って来る
相談会の会場で申告をするときは、ほとんどは電子(e-Tax)で申告をおこないます。
紙の申告書でも受け付けますしイヤな顔をされるということもないのですが、電子申告が推奨されているのです。
もし過去に電子申告をしているなら、暗証番号やパスワードを持っていきましょう。
忘れた場合、その場で新しいものをとることもできるのですが、過去にとった暗証番号を検索してからになります。
もし暗証番号がみつかれば、パスワードを変更する手続きをおこないます。
この一連の作業は意外に時間がかかるものですし、省略するわけにもいかないのです。
なので、電子申告に必要な情報を持っていきましょう。
還付の振込口座を用意する
「還付の振込口座はどこにしますか?」
これは、申告書ができあがった後、相談会でいちばん最後にお聞きする質問です。
もし振込口座がわからなければ申告書はだせませんので、後日に出直していただくか、ご自身で税務署へ提出していただくことになってしまいます。
とてももったいないことです。
還付になるかどうか分からなくても、振込口座の番号などは用意しておきましょう。
まとめ
多くの地域で、税理士による確定申告の無料相談会がおこなわれます。
平日の日中におこなわれるものですので、時間をとるのも難しいかたがいると思います。
相談会を効率よく利用するには次のようなことに気をつけましょう。
- 収入や経費はまとめておく
- 医療費は集計しておく
- 前回の申告書を持ってくる
- 電子申告に必要な情報(暗証番号やパスワード)を持って来る
- 還付の振込口座を用意する
※ 記事作成時点の情報・法令等に基づいています。
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