税理士になる方法は?
どうやって税理士になるのか?
よく分からないけど、難しそうなことやって税理士になったんでしょ?
税金のスペシャリストである税理士ですが、つまりはお金に関わる仕事です。
当然、それなりのものを要求されるのですが、税理士は国家資格ですので、基本的には試験の合格が必要です。
※ 弁護士や公認会計士の方は、試験無しでも税理士になることができます。
そこで、税理士になる方法をまとめてみました。
受験資格が必要
誰でも受けられる訳ではない、という試験なのですが、「学識」「資格」「職歴」に応じて、次のどこか一つに当てはまれば受験資格がもらえます。
学識によるもの
- 大学や高等専門学校などで、社会学や政治学など社会科学を修めること
- 司法試験に合格すること
- 公認会計士試験の短答式試験に合格すること
資格によるもの
- 日商簿記検定(1級)に合格すること
- 全経簿記検定(上級)に合格すること
職歴によるもの
それぞれ、2年以上の期間が必要です。
- 法人や個人事業主の会計に関する事務
- 銀行や信託会社などで資金の貸付け・運用に関する事務
- 税理士や弁護士、公認会計士などの業務の補助
(注) 税理士試験には、税務の前提となる「会計」と、それぞれの「税法」の大きな2つの区分があります。
「会計」に関する試験は、改正により、受験資格が必要ではなくなり、誰でも受けられるようになりました。
「税法」に関する試験には、受験資格が必要です。
結局のところ「税法」の合格も必要ですので、受験資格が必要だ、という仕組みです。
試験を受ける
税理士試験は、毎年1回、例年8月に行われます。
次の全11科目の中から、「会計」の2科目と「税法」から選択で3科目、計5科目に合格すると、税理士試験の合格となります。
また、1度合格すると一生有効なので、1度に5科目すべてを受ける必要もありません。
<会計>
- 簿記論
- 財務諸表論
<税法>
- 所得税法 ※
- 法人税法 ※
- 相続税法
- 消費税法または酒税法
- 国税徴収法
- 住民税または事業税
- 固定資産税
※ 所得税法と法人税法のどちらか1つは、必須です。
合格する
合格には、各科目とも満点の60%が必要です。
ただ、採点基準や配点は公表されていません。
その代わりに公表されている合格率によると、10%台~20%台で推移していますので、おそらく合格者数ありきの相対評価だろうと言われています。
ちなみに、受験料は1科目なら4,000円、2科目以上なら4,000円に1,500円ずつ加算されます。
免除を受ける
その方の知識や経験などにより、次に当てはまる場合は、試験の一部または全部の免除を受けることもできます。
- 大学院で、論文を執筆して学位を得る
- 税務署の職員として、10年以上または23年以上勤務する
実務経験を積み、登録する
試験に合格すると、税理士となる資格が手に入ります。
ただ、これだけでは十分ではなく、さらに税金や会計に関する2年以上の職歴が必要です。
その後、色々な書類を揃えて申請し、OKが出たら、晴れて税理士と名乗ることができるのです。
ゼロから始めて税理士になるまでは、早い方でも4~5年はかかる感じです。
(試験も難しいですし。。)
ちなみに、試験に時間がかかることだけが原因ではないですが、税理士の年齢層・税理士となった資格は、次のようになっています。
<年齢層>
<税理士となった資格>
(日本税理士会連合会が公表しているパンフレットより)
※ 記事作成時点の情報・法令等に基づいております。
当事務所のサービス