税理士からよりよい説明を引き出すコツ
税理士の説明をきいてもイマイチよくわからない……
こんなことにならないように、よりよい説明を引き出すためのコツを解説します。
目次
税理士だって悩んでいる
税理士の仕事は、決算書や申告書をつくることだけではありません。
できあがった書類の説明や、疑問にこたえること、こういう方法はどうかの提案など、言葉でなにかを伝えることもかなりの頻度であるのです。
そこで気になるのが「ちゃんと伝わったかな」ということです。
というのも、あるものごとの判断やその判断にもとづく行動をするのは、税理士ではなく、お客さま自身だからです。
もし、税理士の説明がちゃんと伝わっていないと、望んでいない結果になってしまうこともあり得ます。
なので、どんな言葉でどんな風に説明するのかは、けっこう気をつかうのです。
できれば普段つかう言葉でスラスラいけばよいのですが、なかなかそうもいきません。
専門用語をかみくだくことや、なにかが分からないかたの立場に身をおくことは、むずかしいものです。
事前に段取りなどかんがえたりしますが、すでにその段階で悩むこともあります。
もし、説明の途中で「いまの話よくわからない」と言ってもらえれば、じつはすごく助かるのです。
ですが、これにもちょっとしたコツがあり、次のように意識すると、よりよい納得につながるんじゃないかと気がつきました。
税理士からよりよい説明を引き出すコツ
「いまの話よくわからない」とおもったとき、次のどれにあたるかを考えてみましょう。
- 「何がわからないのか」がわからない
- 問題の見当はついているが、本質がズレている気がする
- 問題の本質もわかるが、どう解決できるかがわからない
「何がわからないのか」がわからない
なんかモヤモヤする。
話をきいていても、ひっかかるものがない。
こんな状況ではないかと思います。
話を聞いていてもピンとくるものがなければ、問題の入口がまちがっているかもしれません。
もしかすると、話の前提がズレていることもあります。
こんなときは、「なんでそんな話をするの?」と聞きましょう。
前提になるものをいくつかさかのぼり、ピンとくるところから再スタートするのがよいでしょう。
そうすれば、だんだんピントがあってくるはずです。
税理士にとっても「相手がわからないものはなにか」が意外にむずかしかったりします。
自分がもっているものを、いったんゼロにする。
覚えていることを忘れる。
こうすればいいんじゃないかと思うのですが、簡単にできることではない……
なので、こんな合いの手をいれてくれると、すごく助かるのです。
問題の見当はついているが、本質がズレている気がする
だいたいわかっているんだけど、なんか確証がもてない。
こんな感じで、スッキリしないときもあると思います。
こんなときは、次のように言ってみましょう。
「自分はこう思う」
「自分の計算だと○○になるんだけど……」
考えがあっていればヨシ。そうでなければ、納得するまで何回でも聞きましょう。
こわいのは落とし穴ですが、落とし穴ってなにかを知っているから存在するものです。
なにも知らなければ、そもそも落とし穴と感じないでしょうから。
また、「こんなこと聞いていいのかな……」というのは、自分の常識からでてくるものです。
お金にまつわる仕事をしていると、ホントいろんな常識があるんだな……と感じますし、おそらくすべての税理士もそう感じているはずです。
なので、気にしなくても大丈夫ですよ。
問題の本質もわかるが、どう解決できるかがわからない
その解決のためにいるのが、税理士など専門家です。
あらためて、問題を一から振り返り、落とし穴や盲点がないかの確認をしましょう。
それから、解決の方法を説明してもらいましょう。
もし、「この方法がおススメです」と言われたのに「なんか気に入らない」と感じたら、正直に伝えましょう。
おススメされたからといって、やらなくたってよいのです。
でも、なぜそれがおススメなのか。
これを納得いくまで確認しましょう。
ひょっとすると、ここにもなにか見落としがあるかもしれないので。
大事なのは、自分が納得することです。
また、世間でよいとされていることや常識にしたがわなくたってよいのです。
お金のことを完全に無視できないときもありますが、やりたいことを思うとおりにやる。
そのサポートをするのが税理士など専門家ですから。
まとめ
税理士の説明をきいてもイマイチよくわからない……
こんなことにならないように、よりよい説明を引き出すためのコツを解説しました。
責任を投げだすわけではないのですが、ちょっとしたヒントでガラッと変わることもあるのです。
※ 記事作成時点の心境に基づいています。
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