説明するときに気にしていること
説明するのは、なにかが分かり、それを使えるようになってもらうためです。
専門用語は便利だけど
税理士の話って、小難しいんだろうな。
こんなイメージがあると思います。
そもそも税金の計算自体がややこしいうえに、「なぜ?」を知ろうとすると、自分の知らない言葉がズラズラでてくる……
しかも、その言葉も漢字だらけだし、意味にたどり着くだけで、うんざり。
税理士のところに行くと、こんな体験するんだろうなって想像すると、ちょっと身構えちゃいますよね。
でも、小難しい話でつかわれる言葉、専門用語って、やっぱり便利なんです。
税金の世界は「だいたい合ってれば良いでしょ」ということはほとんどなくて、ルールにちょっとでも外れると即アウトみたいなことも多いです。
そのルールが「キッカリここまでです」ということを表すのが専門用語なのです。
だいたい、ではなく。
もし、専門用語をつかわずに説明をするなら、誤解をまねいたり、最悪お金に影響がでる(余計な税金をはらう)可能性を踏まえて、相当な下準備が必要になります。
言葉を理解するには、その背景も知る必要がありますし、○○税が上がれば△△税が下がるような関係もあったりしますし。
これらを伝わるように整理して、ひらたい言葉に置き換え、それぞれが使えるようにする。
これが説明ですので。
ときには、専門用語をまじえた質問なども受けることがあります。
こんなときに、ひらがな多めな感じで返せば「ん、バカにしてる?」となるかもしれませんよね。
意味を取り違えていないかなどこっそり確認しながら、それなりの言葉をつかって話を進めていきます。
やっぱり専門用語は便利なんですが、ちゃんと分かって使えなければ意味がない。
そんなわけで、ひらがな多めな感じではじめて、キリのいいところで「専門的には○○といいます」といった感じで説明をしています。
相手の言葉に合わせる
自分の常識は、相手の非常識。
ひとつの業界にずっといると感じにくいことですが、こう思ったことってないですか?
言葉もおなじです。
自分が普段つかっている言葉、相手もおなじとは限りません。
ちょっと例は極端ですが、学校の先生はどうでしょう。
幼稚園、小学校~大学
もちろん「何を説明するか」が違うということはありますが、つかう言葉はあきらかに違いますよね。
いやいや、大人なんだから一般常識ってものが……
ということを、ちょっとだけ疑っています。
ひらたい言葉って普段つかっている言葉のことですが、「どう言えば伝わりやすいか」を考えているのです。
もちろん、いきなりはムリなので、徐々に、探りながらですけどね。
あることが伝わって、字面だけじゃなく、あるていど腑に落ちた感がないと使えませんから。
分からないと言える関係
話を続けていると、お互いに分からないこともでてきます。
(こちらからは、もちろん聞きます)
「これが分からない」と言ってもらえれば良いのですが、ときには流してしまうこともあるでしょう。
- こんなこと言っていいのかな
- 初歩的すぎて聞くの恥ずかしい……
説明は、税理士からの一方通行でもないのです。
前もって「こういうこともないかな?」という準備もしますが、事実や本音にはかないません。
また、もしかしたら聞きたくはないであろうことも伝える場面があるかもしれません。
そういうことも、やっぱり知る必要がありますから。
聞きたくないことを聞かされて、関係がギクシャクする要素がありながらも、分からないことは「分からない」と言える関係が大事だなと思っています。
ちゃんと分かってもらうために。
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