経理や税金と付き合っていくための基本

基本とは、端的にいえばつまらないもの…かもしれないですね。

でも、基本がおろそかな達人はいないはず。

経理や税金と付き合っていくための基本を知っておきましょう。

 

応用より基本

地味な話ですが、やっぱり基本が大事だな…とおもいます。

 

その基本を極めるとどうなるか…と考えたとき、わたしがよく思い出すのは、サッカー選手のジダンです。

というのも、目に見えるテクニックはさておき、その当時のほかの選手にくらべ、かなり視野が広いようにみえたので。

背中にも目があるのか…というくらい。

360度、どの方向にも自在にパスが出せるようにみえました。

普通は、前方180度のところを。

 

そんな視野の広さがどこからきたのか…と考えたとき。

それは、基本を極めたがゆえに、ほかの人がそれをするときよりも、みじかい時間で済む。

だから、おなじ時間で、ほかの人よりも多くのことができる。

その多くのことのなかに、視野を広げることが含まれていたのでは…と。

具体的には、トラップをはじめボールコントロールが図抜けていたのですが、気になったら、切り抜き動画ではなく、とくにユベントス時代の試合を観てみると、きっとジダンの凄さが伝わるはずですよ。

 

ただ、基本というのは、とにかく地味です。

やっぱり注目をあつめやすいのは、応用。

税金の世界で応用といえば、節税です。

お金に直結するようにみえるので、気持ちは分かるんですけれどね。

 

その税金も、いってみれば経営数字のなかの一部。

税金をかんがえるには、大元の経営数字にも通じていたほうが、良さそうではないでしょうか。

その経営数字、つまり経理にも、基本はあるのです。

 

経理や税金の基本

基本にもいくつかありますが、とくに次のことを押さえておきましょう。

  • 資料が大事
  • ルールの軸はお金ではない
  • 数字は誰のためのものか

 

資料が大事

売上も経費も、なにかしらの根拠があって存在するもの。

それを証明するものが、請求書や領収書などの資料です。

経理をするには、こうした資料がとにかく大事なのです。

もし、それらが無い、あるいは無くてもよいのなら、最悪なんでもアリになってしまいますしね。

 

たとえば、まったく知らない赤の他人が、自分のために経費をたてかえたとき。

精算するときに、なにを要求するでしょうか。

きっと、なぜ・どんな風につかったか…などを聞き、領収書があってはじめて、その分のお金を渡すのでは。

自分を基準にするのではなく、他人を基準にする。

経理には、こんな厳しめな面もあるのです。

 

でも、この資料をあつめること自体が、けっこう大変です。

きっと、経理に慣れないかたには「なにが必要か分からない」ということがありますよね。

そして、ネット関係の取引では、ダウンロードしてどこかに保存する…などの手間もかかります。

 

経理には、時間も手間もかかるのが、じつは基本なのです。

なにが必要かが分からないときは、思いつくものはすべて取って置き、だれかに聞いてから判断するのがよいですよ。

 

ルールの軸はお金ではない

売上も経費も、お金の出入りにおうじて計算するものではありません。

モノやサービスの移動がおこったときに、計算されるのです。

というのも、どれくらいの活動をしたかをあらわすのが利益。

いまの会計のルールでは、このようにされているからです。

 

でも、ふだん経営するときには、お金の出入りに目がいくはずです。

お金がなければ、何もできないですからね。それも当然のこと。

 

ただ、軸をお金においてしまうと、会計は途端に分かりにくいものになってしまいます。

お金が出ていったのに、経費にならない。

お金が入ってきたのに、収入にならない。

こんなことが起こり得るので、お金と利益にはズレが生まれてしまうからです。

 

会計そして税金のルールでは、お金が軸ではなく、モノやサービスの移動が軸になっている。

これを基本として覚えておきましょう。

また、モノやサービスの移動が軸になっているからこそ、お金はべつに管理しなければならないことも。

 

数字は誰のためのものか

税金を計算するためには、どうしても会計ソフトの入力など、数字をつくることが必要になってきます。

だから、1年に1回はやっていますよね。

 

その数字は、やっぱり自分のためのものです。

そして、その数字は、攻めというより守りに近いもの。

だから、数字を知らなかったゆえの被害でも受けていなければ、魅力を感じにくいものかもしれません。

 

ただ、この基本を知っておき、数字とこまめに付きあっていけば、数字の理解はひろがります。

いわば視野の広さのような。

それにより変わるのが、判断です。

その判断により、行き先も変わるかもしれない。

だから、数字は自分のためのもの…という基本が大事なのです。

 

まとめ

やっぱり基本が大事…ということを確認してきました。

地味がゆえに陽の目を見ず、手間も時間もかかるのが基本です。

だから、面倒くさいとか時間がないという理由で、敬遠されがちな面もあります。

 

だからこそ、ちゃんとやるだけで違いが生まれるかもしれないですよ。

基本がおろそかな達人はいないはずですから。

 

 

※ 記事作成時点の情報・法令に基づいています。