法人税の申告が大変に感じたら知って欲しいこと

1年に1回やってくる税金の申告時期は、たしかに忙しいものです。

でもその忙しさの中には、つかわなくて済んだ時間があるかもしれません。

 

申告期は忙しい

法人税等の申告は、その年度がおわった翌日にも、やろうと思えばできないことではありません。

 

ただ現実には、決算月の経費の請求が、翌月にきたりします。

それまでは、金額もハッキリとは分からない…と。

売上についても、相手との交渉など、仕事が終わってすぐに金額が確定しないこともあります。

こうした情報を申告に盛り込むには、1か月くらい待たされることも多々あるわけです。

 

また、自社のなかでの立て替え経費の精算が、とどこおることも。

あるいは内容が分からないものがでてきて、過去の資料を探しにいったり。

申告をする際には、すべてのことがピッタリ、そしてハッキリしていなければならないですから。

そうでないと、余計な税金を払うことにもつながりますしね。

 

また、金額や内容がわからないこととは別に、商品の在庫をかぞえるなど、決算の時だけしかやらないこともあります。

そうしたことがすべて片付いた後で、いったんは出てきた納税額をみてみる。

「もう少し減らないかな…」

そこで今一度、その年度を振り返ってみる。

やっぱり、ギリギリまで抵抗したいですから。

 

法人税等の申告をするときは、大雑把にこんな過程をたどります。

文字にすれば数行ですが、かかる時間でみれば、1か月くらいは簡単に過ぎてしまいます。

もちろん普段の仕事をしながら…なので、やっぱり申告の時期は忙しくなるのです。

 

ところで、申告の準備をすすめているとき「今の年度はどうなっているか」は見ているでしょうか。

 

新年度の入力もできる

申告の準備はたしかに忙しいもの。

ただ、すでに終わった過去なので、今さら変えられないわけです。

より大事なのは、「今どうなっているか」です。

たった1~2か月くらいともいえますし、それだけ時間があれば大きく変われる…ともいえます。

 

そこで提案したいのが、申告の準備をしている間でも、新年度の会計ソフト入力をすすめておくこと。

もちろん入力をするかたの手間、そして複雑さは増えてしまうんですけれどね。

でも、そうしないと新年度の数字は2か月くらいわからない状態ですから。

 

すべての会計ソフトを知っているわけではないのですが…

おおくのソフトでは、いったん新年度の入力をできる状態にした後であっても、過去の年度の入力もできます。

そんなとき、たとえば「どっちの年度の経費になるのか」というものもでてきます。

だから、新年度の数字であっても「変わるかもしれない」という前提ではあるんですけれどね。

 

この「どっちの年度のものか」ということが、たしかに厄介ではあります。

片方の年度をいじれば、もう片方もいじらなければ、つじつまが合わないことになるわけで。

これが、普段よりも複雑になる原因です。

 

申告の準備をすすめている間は、たしかに普段よりも忙しいです。

でも、新年度がどうなっているかも大事。

手間や複雑さも増えますが、検討してみましょう。

 

忙しさを軽減するには

申告時が忙しくなるのはたしかです。

それでも、その忙しさのなかには、普段できるものも含まれていたりします。

もし、それらが無かったら…

多少は忙しさも緩和されるとおもうんですね。

もちろん、そのツケは普段にやってくるんですけれど。

 

また、税金がいくらになるか…についても、毎月1度は気にしておけば、1年間かけて心の準備ができてきます。

法人税等はだいたい利益の20~30%くらいですし、消費税も試算はそう難しくないですから。

節税は、基本的には「こうなりそう」に合わせてするのが理想だったりするのです。

 

申告の準備には、1か月くらいかかるのが標準的です。

ただ、その間でも新年度の数字を得ようとすれば、できないことではありません。

そのカギは、普段の経理のサイクルです。

過去のものを探すのって、けっこう時間を失いますからね。

税金の申告が大変にかんじたら、そこには失わなくてすんだ時間がないか、考えてみましょう。

税金(お金)も大事ですが、時間も大事ですから。