事業で作っているのはケーキかみそ汁か

ケーキを作るときは、けっこう数字にシビアになります。

いっぽう、みそ汁は適当でもなんとかなるもの。

事業において、それぞれに合った準備ややり方をしているか振り返ってみましょう。

 

ケーキとみそ汁

ケーキなどお菓子を手作りするときは、正確さが求められます。

目分量で適当にやってしまうと、膨らまなかったりコゲついたりして、結果はイマイチなものになりがちなので。

だから、つくる前にレシピを確認して、材料や道具を揃えて、量を計り、粉も振るったり…と、けっこう手間をかけるもの。

途中で材料の追加はしにくい…ということもありますけれどね。

 

いっぽう、みそ汁、それも毎日飲む(食べる?)みそ汁は…というと。

きっと、どのご家庭でも適当に、目分量で、冷蔵庫の余り物などを片付けるために…など。

こんなざっくりとした感じで作っているのではないでしょうか。

途中で「あ、これも片付けておくか」などと材料の追加もしたりして。

 

ところで、事業が料理だとすると、ケーキとみそ汁のどちらを作っているでしょうか。

 

ふだんの事業はどちらか

事業はお金をあつかうもので、そして時間の区切りもあるものです。

365日24時間営業しているかたは、きっと、いないでしょうから。

だから、どうしても数字で計ることが必要になってきます。

営業時間や値段が、その代表例。

 

ただ、ひとの心のように数字では計れないものも、おおきく影響しますよね。

たとえば、その日のやる気の乗り具合とか。

だから、かならずしも数字では表せない、たとえば火加減をその場その場で調整するようなことも求められるわけです。

ひとを料理の材料に例えるのは失礼ですが、それぞれ火のとおり具合はちがう…ということはありますから。

また、汗のかきかたで塩加減を調整する…なんてことも。

 

この数字であらわせるもの・あらわせないもの、の2つを踏まえたうえで。

さて、事業ではケーキとみそ汁のどちらを作っているのか。

 

商売なので、基本的にはケーキを作るように、数字で計りながら、火加減にも目を配るのが理想…と思われるのではないでしょうか。

キツイことをいいますが、これを普段のみそ汁を作るような感覚で「できる」と思っていないか。

 

ただ、みそ汁にも良さがあります。

ケーキとはちがい、途中で味見をしたり、手を加えられること。

現実は、レシピ、いわゆる教科書どおりにはいかないものですから。

 

だから、事業にはケーキもみそ汁も必要なわけです。

ただ、作っているときに自覚があるかどうか。

それぞれに合った準備や作りかたがあるので。

それをしなければ、やっぱり美味しいものにはならないと思うのです。

 

ケーキを作るつもりで、みそ汁の準備をしていないか。

あるいは、逆のことを。

そして料理は、作りっぱなしで終わりではありません。

 

食べた後

ケーキもみそ汁も、食べれば感想をもちますよね。

うまく作れなかったときは、次の日もおなじものは作らないはず。

それは事業も同様です。

できれば美味しいもの、それは人により異なると思いますが、たとえばより多くのお金を稼いだり、自分がよいと思える仕事をしたいのではないでしょうか。

 

であれば、それがうまく行かなかったのなら、原因をかんがえますよね。

数字でも、数字であらわせないものについても何かしらのヒントを求めたり。

 

それから、後片付けも必要です。

汚れたままなら次もうまく作れるとは限らないですし、材料だって保管すべき場所がありますから。

経理でいえば、あるていどは整理整頓されていたほうがよいわけです。

領収書などはもちろんですが、その時々の利益や、数字全般の途中経過なども。

それにより、今後つくるであろうケーキやみそ汁の数も変わるかもしれないですから。

 

事業では、ケーキを作ることもあれば、みそ汁を作ることもあります。

いま作っているのはどちらかを、意識してみましょう。

準備や方法さえ分かれば、美味しいものは作れるはずですから。