財布の中身はけっこう複雑。どう確認するか。
支払い手段が増えてきたことにより、きっと財布の中身は複雑になっているはずです。
ときにはシンプル化することを考えるのも、アリですよ。
ひとくちに財布の中身といっても複雑
財布の中身を、どれくらいの頻度、またはどんなタイミングで確認しているでしょうか。
その中身には、現金だけではなく、さまざまな電子マネーやクレジットカード、そして支払いの際につかえるポイントまでを含むとしましょう。
きっと、こうしたものも財布には入っているでしょうから。
となると、けっこう複雑ですよね。
とくにクレジットカードのように、その場で支払いが完結せず、あとで口座から引き落としされるもの。
ここまで確認するとなると、おおよその口座残高まで気にしておかなければならない。
その必要がないように限度額を設定するのが、一般的かもしれませんね。
ただ、ひとくちに財布の中身といっても、いろんな支払いの方法やタイミングがあるわけです。
それらの確認を怠ると…
もしかしたら、交通系 IC カードの残高不足で、改札を通れなかった。
クレジットカード会社から郵便が来てしまった。
レジに行ったところでカバンをごそごそ…と。
大げさですが、こうしたことも実は「資金繰りの悪化」です。
もちろんプライベートの場面では、事業のようには気を使ってはいないでしょう。
その事業のほうでは、どうなっているか。
プライベートと事業の区別にかかわらず、お金の管理には、なんとなくのクセはでるものですから。
事業のお金はどうするか
たとえば、うえに書いた3つの例。
- 交通系 IC カードの残高不足で改札を通れなかった
- クレジットカード会社から郵便が来てしまった
- レジに行ったところでカバンをごそごそ…と
これを事業の場面でかんがえると、次のような事につながるかもしれません。
- 交通系 IC カードの残高不足で改札を通れなかった → 支払いができず信用をなくす
- クレジットカード会社から郵便が来てしまった → どこかから督促状や差押え通知がくる
- レジに行ったところでカバンをごそごそ…と → お金を都合するために奔走する
もちろん大げさに書いているのですが、まったく想像できない未来でもありません。
そうした未来をふせぐために、決算書や試算表などの会計データなども活用したいところです。
でも、こうした会計データは、基本的には過去のもの。
将来の情報として、いちぶは売掛金や未払金などにあらわれますが、だいたいが1~2か月先までのものです。
経営者の頭のなかには、きっと、もっと先までのものがあるではないでしょうか。
具体的な数字でなくてもよく、「○○がしたい、○○が欲しい」ということまで含むなら。
すると、会計データだけでは、お金の管理をするには不十分。
別のものを使わなければならないのです。
それが「資金繰り表」です。
(参考記事)「会社のお金がよく分からない」から抜け出すために(資金繰り表)
この資金繰り表を活用すると、たとえば次のようなことが見込めます。
- 給料日のあとの口座残高がわかる
- 月末などまとまった支払いをした後で、いくらお金が残るかがわかる
- いま浮いている、あるいは足りないお金がいくらかがわかる
すると、先ほどの例に戻りますが、改札を通れなかったり、カード引落しが気になったり、支払いをするときに焦ったりするようなことが無くなるわけです。
将来は誰にも分からないものですが、多少は予測できるものもある。
そのためのものが、資金繰り表なのです。
財布の中身の確認をどうするか
繰り返しになりますが、財布の中身はどんな頻度・タイミングで確認しているでしょうか。
ここまでのことを踏まえると、ひとくちに確認といっても、手間も時間もかかることが想像できると思います。
たしかに面倒なことなんですが、多少は緩和できる部分もあります。
そのうちの1つが、「支払い方法をシンプル」にすること。
たとえば、請求書が届くたびに支払っていれば、そのつど仕事が中断されるような感覚になります。
だから、ほとんどの会社などが支払う日をきめ、月末や5日・10日と区切りのよい日に設定しているわけです。
ですから、「請求書などを置いておく場所を決めておくこと」が意外に重要だったりします。
まとまっていればシンプル、そうでないなら複雑。
整理整頓が、この境目だったりするのです。
もちろん、物理的なことではなく、頭のなかで管理するのでも良いんですけれどね。
それから、支払い手段を少なくすることも、シンプル化に役立ちます。
ただ、もしかするとポイント・それぞれの値引きシステムは犠牲にするかもしれません。
それと、将来の見えかたを天秤にかけたうえで、検討してみましょう。
財布の中身を確認するとは、つまり今後の見通しを考えることでもあります。
だから、やっぱり多少の時間はかかってしまうもの。
逆をいえば、手間と時間さえかければ見えるものもある。
買い物へいく直前にするのではなく、前の晩にはやっておく。
そんな感覚で、お金と付きあっていきましょう。
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