お金を貯められない経営者がお金を貯めるには

お金を貯めるには、お金を使ってしまう行動を変える必要があるかもしれません。

お金を使うからには、理由があって、なにかしら行動もしているはずですから。

その行動を変えるきっかけになるものがないか、考えてみましょう。

 

資金調達も経営者の仕事

いろんな動機により、「お金を貯めよう」と思うことってありますよね。

事業においては、結局のところ、お金が命綱ですし。

お金があれば打てる手も広がりますし、どんなに赤字であってもお金があれば事業はつづけられます。

だから、仕事を広げるためや、来たるべきチャンスのため、あるいはいざという時に慌てないため。

こうしたことのために「お金を貯めよう」と思うことが、時にあると思うのです。

 

なお、お金を貯めるとは、たまたま使わなかったお金が残っていることではないですよ。

お金を貯めることは、形式的には「余る」ともみえます。

でも、「貯めよう」というのは「あえて残す」という意識ですから。

 

その「あえて残す」のは、おおくの経営者にとって難しいことかもしれません。

というのも、経営者というのは、行動派であることも多いので。

気になったら、とりあえずやってみる。

そして、その時にはお金もつかってしまう…と。

 

行動派であることは、経営者の資質として、良いことだとおもいます。

ある意味、お金を使うことが、経営者の仕事ともいえます。

いっぽう、お金を集める、つまり資金調達も経営者の仕事です。

この2つのことは矛盾しているようにもみえますが、事業を続けていくなら、両立させなければならないもの。

お金を貯めるには、この2つのバランスをとる必要があるわけです。

 

お金を貯めるには

お金を貯めようと思ったら、次のことを試してみましょう。

  • 先に分けておく
  • お金をつかった履歴をつくる
  • 節税はほどほどに

 

先に分けておく

お金を貯めるとは、かせいだお金のなかから「あえて残す」こと。

これを、お金が入ってきたら、先にやってしまうのも一つの方法です。

先に貯めるべきお金を分けておき、残った分でやりくりするわけです。

 

だから、あるていどは現実的な目標にすることもカギだったりします。

また、ふだんの口座に残しておくのではなく、別の口座に入れておくのもよいです。

そのお金をつかうために、別の口座にアクセスするのは、ちょっとした壁になりますから。

その壁が、お金をつかうのを躊躇わせる。

 

お金をつかうのは、習慣でもあります。

そして、その習慣を変えるのは、よほど強い意志がないと難しいこともある。

自分の意思だけではなく、ちょっとした環境の変化でも、習慣は変えられます。

その力を、利用するわけです。

 

お金をつかった履歴をつくる

お金をどう使ったかは、意外に忘れるものです。

たとえば、1週間前になにを食べたかって覚えているでしょうか…?

そんな感覚に近いものがあるのです。

 

なので、事業のお金だったら、会計データや資金繰り表を。

プライベートのお金だったら、家計簿やこづかい帳をつくってみましょう。

それを見れば、なにか気づくことがあるかもしれません。

 

ただ、なにも気づくことがないとき。

そんなときは、「必要だから」という感覚を疑ってみましょう。

 

お金をつかうときは、おおくの場合「必要だから」という理由があるはずです。

お金をあえて捨てるような使いかたをするのは、とても少数派ですから。

そして、その「必要だから」には、「○○をするため」という目的があるはずです。

その目的、つまり過去の行動を、本当に必要だったか疑ってみるのです。

 

お金をつかわないということは、ある行動を止めるということ。

行動を変えなければ、お金は使ってしまうものなのです。

 

節税はほどほどに

節税とひとくちに言っても、お金をつかわないもの・つかうものがあります。

お金をつかわない節税には、条件を満たしたうえで手続きをしたり書類を整えたり、あるいは試算などをして頭をひねってするものがふくまれます。

こちらは、積極的にやるのがよいと思います。

 

いっぽう、お金をつかう節税は、ほどほどにしておきましょう。

出ていったお金が、かならず戻ってくる保証がないのなら。

 

ある意味、お金をつかう節税は簡単です。

ひたすら経費を増やすように、お金をつかえば、利益は減り、税金も減るわけですから。

でも、そうすると税引き後で手元にのこるお金も減ってしまいます。

お金を貯めようとする気持ちとは、真逆のことをやっていることになるのです。

 

税金の支払いでお金が出ていくときは、もったいないな…とか後ろ髪をひかれるような感覚になるものですよね。

でも、税金は、お金を増やすための経費だと割り切る必要もあります。

残念ながら、税金を払わないと、お金は増えない仕組みになっていますから、現状は。

(法人税や所得税など、事業の利益にかかる税金のことです)

節税が、かえってお金を増やしにくくする原因になっていないか…気をつけましょう。

 

まとめ

お金を貯めようとおもっても、なかなか貯められないこともあります。

そんなときは、貯めるぶんを先に分けておく。

過去のお金の使いかたを振り返ってみる。

節税にあまり惑わされないようにする。

こんなことを試してみましょう。

 

お金をつかうからには、理由があり、なにかしらの行動をしているはずです。

その行動を変える。

これが、お金を貯めるにはかならず通らなければならない道なのです。

 

もし行動を変えれば、時間が余るかもしれません。

行動を変えるなら、その余った時間でなにをするかも考えてみましょう。

おもわぬ拾い物があるかもしれないですよ。

 

 

※ 記事作成時点の情報・法令に基づいています。