「経費で落とす」の意味と用心すべき理由

経費で落とせば、税金が減るというメリットがあります。

でも、デメリットもあるのです。

 

経費で落とすとは

経費で落とすとは、その支払いを経費として、利益の計算に組みこむことをいいます。

  • 売上 ― 経費 = 利益

 

経費が増えれば、利益はすくなくなる。

そして、法人税や所得税は、利益の○○%と計算するので、そうした税金もすくなくなる。

という節税効果をふくんだところまでを、意味するわけです。

 

それを踏まえて、「経費で落とすから大丈夫」と飲み代などをおごる理由にもなったり。

やっぱり、お金のことって、いろいろ気をつかう場面もありますからね。

 

ただ、その支払いを経費で落とすなら、利益もへります。

となると、その経費がなかったときよりも、お金はへる。

経費で落とせば、税金はへるものの、お金もへるので、決してトクしたとは言えないものなのです。

 

また、経費で「落とす」には、経費に「する」という含みがあるようにも感じます。

経費の本質をかんがえたとき、それは用心すべきことかもしれません。

 

経費とは

経費は、売上を得ることをつうじて、利益をあげるためのものです。

いわば、利益をねらった投資。

 

たとえば、株式投資をするときのことを考えてみましょう。

このとき気になるのは、配当金や株式の値上がりですよね。

すると、その会社の決算データや、過去の配当実績や値動き、商品や業務内容などなど。

きっと、いろんなことを調べ、それからやっと銘柄を選ぶとおもいます。

 

もし、経費を投資ととらえるなら、賭ける金額により程度はことなるでしょうが、おなじように「狙う」という姿勢がはいるはず。

ひょっとしたら、訳も分からず投資をしても、ビギナーズラックのようなことはあるかもしれません。

ただ、経費というのは、利益をあげようとしなければ、何も生まないもの。

というのが、経費の本質的なところです。

 

もちろん、利益を狙ったからといって、上手くいくとはかぎりません。

なので、経費のなかには、利益につながらなかったものも含まれます。

利益につながったものだけが経費…ではないのです。

 

いずれにしても気にして欲しいのは、経費になるかどうかは「お金をつかう前に決まっている」ということ。

ときには、遊んでいる途中から仕事になった…という例外もあるでしょうけれどね。

 

経費には、落とすも落とさないも存在しないのです。

「する」も「しない」も入る余地はない…と。

経費で落とすと頭に浮かんだら、こんなことも気にしてみましょう。

お金は、利益を生むようにつかわなければ、もったいないですから。

 

まとめ

経費で落とすとは、その支払いを経費として、利益の計算に組みこむこと。

その経費とは、売上を得ることをつうじて、利益をあげるための投資です。

 

ということを踏まえ、あらためて損益計算書にならんでいる経費をみてみましょう。

経費を変えれば、売上も利益も変わるかもしれない…という風に。

経費は、唯一、自分でコントロールできるものですから。

 

 

※ 記事作成時点の情報・法令に基づいています。