儲かるとは。お金を増やすための利益の考えかた

儲かるとは、黒字にするだけではなく、お金が増えることも含みます。

そのためには、お金のつかいかた、つまり経費を軸に利益を考えるようにしましょう。

 

儲かるとは

「儲かっている…?」と聞かれたとき、どう答えましょうか。

人によっては違うかもしれませんが、「黒字」をイメージすることが多いのではないでしょうか。

 

「儲かるとは、黒字になること」

これはこれで、間違っているわけではありません。

ただ、100%正しくはないかもしれない。

というのも、事業の目的は、お金を稼ぐ・増やすことだからです。

 

気をつけたいのは、黒字だからといって、お金が増えるわけではないこと。

たとえば、借入金の返済があったり、車や設備など大きな買い物をするとき、解約返戻金のある保険に入っているとき、あるいは今期のおおきな売上が来期に入金されるようなときです。

こんなときは、黒字であってもお金は減っていることもある。

お金が減っていることを「儲かっている」と表現するのは、違和感が残りますよね。

 

また、赤字であっても、お金は増えることがあります。

借りてくればよいので。

ただこれも、お金が増えたからといって「儲かっている」というのは、ムリがあります。

自分のお金は、減っているでしょうから。

 

なので、儲かるとは、黒字にすることにより、ちゃんと自分のお金が増えること。

黒字は、お金を増やすための手段なのです。

その黒字のことを考えるにあたり、知っておいて欲しいことがあります。

 

お金を増やすための利益の考えかた

黒字、つまり利益は、次のように計算されます。

  • 売上 - 経費 = 利益

売上が先にあり、そこから経費をひくわけです。

 

ですが、お金のことを考えたとき、順序は逆になります。

お金は、経費として先に出ていき、売上として後から入ってくるのです。

 

もし、先に売上のことが頭にあるなら、その売上で経費をカバーする。

こんな考えかたになりがちです。

でも、先に経費のことが頭にあるなら、「黒字にするには、これくらいの売上が必要だ」と。

そしてお金の状況をみているなら、「その売上は、いついつまでに入金して欲しい」とも。

このような考えかたにつながっていきます。

 

お金が出ていくときに、先々のことを考える。

黒字にしていくには、このようなスタンスが大事です。

なぜなら、行動が変わるので。

 

売上、つまりお客さまというのは、コントロールできるものではありません。

いっぽう経費、つまり自分はコントロールできます。

(ときに、あらがえない誘惑などがあるにせよ…)

 

黒字というのは、自分をコントロールした結果といえるのです。

偶然の結果ではないのです。

 

経費、つまりお金の使いかたを、あらためて考えてみましょう。

経費を増やしたからといって、売上が増えるとは限りません。

すべての経費が、売上の役にたっているわけではないこともありますから。

ぎゃくに、経費を削ったからといって、黒字幅が増えるともかぎりません。

お金をつかうときに考えがなければ、役に立っていたものも削ってしまうことがあるかもしれませんし。

 

お金をつかうときには、「黒字にするには、これくらいの売上が必要」。

このように、先のことをイメージしながら使うようにしてみましょう。

すると、お金のつかいかた、つまり自分の行動が変わるかもしれません。

黒字とは、そうしたことの積み重ねで作っていくものなのです。

 

まとめ

儲かるとは、黒字にすることにより、ちゃんと自分のお金が増えること。

今いくら持っているか…ではなく、増減を確認するようにしましょう。

 

そして、お金は先に出ていき、後から売上として入ってくることも忘れてはなりません。

お金をつかうときに、先々を考えたうえで、つかう必要があるのです。

たとえ将来は分からないとしても。

 

事業をするなら、口には出さずとも、儲かることを目指しましょう。

たくさんではなくても良いですし、事業を続けていくためにも必要ですから。

そのカギは、お金をつかうときの、先々を考えたうえでの自分のコントロールです。

 

状況によっては、キツめにコントロールする必要があるかもしれません。

いっぽうお金に余裕があるなら、遊びや趣味も入ってくるかもしれません。

いずれにしても、ちゃんと儲かっていることが自覚できれば、心の余裕をもてるはずです。

お金の使いかたを、あらためて考えてみましょう。

 

 

※ 記事作成時点の情報・法令に基づいています。