親切と余計なお世話の違い・向き合いかた
自分にとってはちょっとしたことで、親切は余計なお世話にかわることもあります。
その違い、余計なお世話への向き合いかたについて考えてみましょう。
親切と余計なお世話に共通していること
ときに親切は、余計なお世話と取られてしまうこともあります。
これは、残念なこと。
というのも、基本的に、親切は相手のためによかれとおもってされたことなので。
たとえば、「いつも買ってくれているから、おまけね!」ということもあります。
そのおまけが、じつは自分の苦手なものだったり…
すると、我慢して食べたり、あるいはコッソリ捨てたりすることになってしまいます。
あるいは、「いつも買ってくれているから、今日は30%引きね!」ということも。
お金がきらいなひとは、少数派でしょう。
なので、このときは、ほとんどのかたが喜ぶはずです。
どちらも、相手にとってよかれとおもってされたことなのに、相手の反応は真逆のものになってしまいます。
その違いはどこにあるのか…?
両者の違い
親切と余計なお世話のちがいは、つぎのようなことから生まれます。
- それは相手が判断する
- 情報の不一致
- 関係性
それは相手が判断する
親切か、余計なお世話か。
これは、相手が判断することです。
こちらがやったことが、どう受け止められるかは、相手次第。
そして、「相手のためによかれと…」の「よかれ」は、こちらの判断です。
相手にとっては、「悪かれ…」かもしれないのです。
おうおうにして、自分が「正しい」とおもっていることは、主張もつよくなりがち。
くわえて、良いことをしている気分にもなりがちです。
こうなってくると、ちょっとだったら相手も流せたのに、こちらの主張がつよいぶん、相手の反応もつよくなります。
もしかしたら、予想外のケンカにもつながったり…
あるいは、「普通」や「当たり前」の存在。
親切は、普通だったらしないよね、それは当たり前のことではないよね…というものです。
でも、普通も当たり前も、ひとによって変わります。
その親切は、相手にとって、普通または普通以下のこともあるでしょう。
すると、余計なお世話になってしまいます。
ただ、親切というのは、相手が予想していなかったからそう感じる…という面もあります。
言われてやるなら、それは親切なのか…という問題です。
相手を喜ばせたいのが親切ですが、これではせいぜい「ご苦労さま」止まりでしょうし。
余計なお世話を気にしすぎれば、こういう問題もあるわけです。
相手との関係が、機械的というか乾いてくるというか。
情報の不一致
情報の不一致で、親切が余計なお世話になることもあります。
たとえば、だれかが赤信号を無視して走っている。
とうぜん、「危ないですよ、止めたほうがいいですよ」となるでしょう。
でも、もし、そのひとの家族が危篤で、病院へ急いでいるのなら…?
もしかしたら、赤信号を無視するのをサポートするかもしれないですね。
自分の車にのせて、自分が赤信号をガンガン無視していく…かもしれません。
なぜそれをしているのか…を知らなければ、親切も余計なお世話になることがあるのです。
こうした情報の不一致には、ホンネと建て前の問題がつきまといます。
「なぜそれをするか…」には、ひとには言えない・言いにくい・言うのが恥ずかしいホンネが隠れているかもしれないからです。
ときに、自分のホンネさえ、自分でわからないこともあります。
本能とか第六感も、きっとあるでしょうし。
親切とは、ホンネに訴えるものなのに、ホンネは分からないことのほうがおおい…という問題があるわけです。
関係性
人間同士、やっぱり合う合わない、好き嫌いはあるものです。
そして、こちらは好きでも、相手は嫌い…ということも。
そんな関係性を無視すれば、親切は余計なお世話にかわってしまいます。
嫌いなひととは、あまり話したくない…でしょうから。
ただ、この関係性も、誤解や時間が原因だったりします。
相手をしらなければ、とうぜん誤解もうまれやすい。
好き嫌いや相性などは、時間とともにかわることもある。
ときに、相手をえらぶことも、必要かもしれませんね。
余計なお世話とどう向き合うか
仕事をするなら、できれば相手によろこんでほしいものです。
となると、親切は避けてとおれないもの。
かといって、余計なお世話はしたくないものです。
親切は、付加価値のようなもの。
いっぽう、余計なお世話は、クレームにもつながります。
となると、つぎのように言えます。
- 親切……成功
- 余計なお世話……失敗
成功のために、失敗はさけられません。
やっぱりチャレンジはしたほうがいいとおもうのです。
そのときは、相手を見る目、情報のすりあわせ、相手との関係を気にする必要があるでしょう。
それにおうじて、親切の度合い・量・質・出し方などをかんがえる必要もあります。
余計なお世話には、反省も必要ですが、めげないようにしましょう。
情けは人の為ならず…とも言いますから。(念のため、慎重に)
※ 記事作成時点の情報・法令に基づいています。
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