毎月の利益や小まめな経理から達成感を得るには

今月の利益は、どのていどの役割を果たすのか。

それが分かれば達成感を得られやすくなります。

それを得るには、たとえば年度といった、いくらか長期的な視点も持ってみましょう。

 

毎月の利益で達成感は得られるか

もし、小まめに会計ソフト入力をしているなら。

今月の利益は○○円、前月は△△円だった…という積み重ねを経てきているはずです。

もちろん、入力が済んだところまでのトータルの利益も見つつ。

 

ただ利益というのは、年度ごとに計算するもの。

だから月ごとの利益をみたとしても、年度をとおしてみたときの位置づけは分かりづらい。

年度トータルで黒字にする、あるいは希望の利益を達成しようとするとき。

たとえば次のようなことが、分かりづらいのです。

  • あとどれくらいの売上や粗利が必要か
  • 来月が赤字になるとマズいのか

 

もちろん、小まめに経理をするのは良いこと、状況によっては必須のことです。

でも「年度が終わったときどうなるか」がみえていないと、毎月の利益をみても達成感は得られづらいもの。

たとえばマラソンでは「いま○○キロ走った」ということが分かりますが、それが分からない状況のように。

すると、きっと不安にもなりますよね。

 

そうした状況から抜け出すには、たとえば2つの方法があります。

 

年度が終わったときどうなるかという視点をもつには

年度を見渡す…というような視点をもつには、つぎの方法を検討してみましょう。

  • 損益分岐点
  • 予想をする

 

損益分岐点

損益分岐点とは、利益がちょうどゼロになる売上のことをいいます。

売上がそこに達するまでは赤字、それを過ぎると黒字になる。

その境目をあらわす言葉です。

 

この損益分岐点を計算するには、経費をつぎの2つに分ける必要があります。

  • 変動費
  • 固定費

 

変動費とは、売上におうじて増減するもの。

たとえば商品の仕入れや、売れるたびにかならずかかる送料など。

いっぽうの固定費とは、売上にかかわらず、売上がゼロでもかかる経費。

業態により大幅にかわる可能性はあるものの、家賃や人件費などがそれにあたります。

 

ここで売上と変動費のかんけいは、「%」であらわすことができるはずです。

(あまり厳密にかんがえず、だいたい…でもよいですよ)

たとえば売上を「100%」とし、変動費を「60%」とするなら、粗利は「40%」という風に。

 

そして固定費については、年間の見通しをかんがえてみましょう。

おそらく毎月きまった金額ですから、そう難しいことではないはずです。

 

かりに固定費が「400万円」だとするなら、それをうえの粗利率「40%」で割り戻す。

  • 400万円 ÷ 40% = 1,000万円

この「1,000万円」が、つぎのように損益分岐点になる売上高です。

  • 売 上……1,000万円(100%)
  • 変動費……600万円(60%)
  • 粗 利……400万円(40%)
  • 固定費……400万円
  • 利 益……0円

 

この損益分岐点を、年度がはじまるときに、前期の実績などをもとに計算してみる。

その後、それを参照しながら売上をみるなら。

きっと「今どのあたりにいるか」は実感できるとおもうのです。

 

もちろん変動費などの「%」は、そう簡単に割り切れるものでもありません。

ときには日々、あるいは月ごとなど短期間でかわる可能性のあるもの。

そして固定費についても、保険の加入やひとの入れ替わりなどで変動がおこります。

 

ということを踏まえたうえでも、ざっくり…計算してみましょう。

おもな目的は、正確な数字をしることではなく、視点の長短ですから。

もちろん、数字が正確であるに越したことはないんですけれどね。

 

予想をする

「この年度が終わるとどうなるか」という予想をする。

この方法によっても、毎月の利益がどのていどの役割をはたすか…は実感できます。

 

この予想をするには「推移表」をもちいます。

おそらく会計ソフトで作れるとおもうのですが、これは損益計算書が月ごとに分かれているもの。

 

たとえば現行の年度のものをExcel 形式でエクスポート(出力)してみると。

入力が済んだところには数字があり、そうでないところは空欄になっています。

その空欄のところを、じぶんの手で埋めてみるのです。

 

きっと固定費は、ひかくてきスラスラいけるはず。

いっぽう売上や仕入れなど変動費のほうは、詰まるかもしれませんね。

そんなときは前期のものを参考にしつつ、とりあえずは埋めてみましょう。

あまりに現実離れしていると役割をはたせないので、じぶんなりに思う現実的なところで。

ここで一旦は、年度をとおしてみたときの目途がつきます。

 

ですが大事なのは、ここまでよりも、これから。

また来月も、上書きするかたちで同じことをやりましょう。

たしかに将来は誰にも分からないものです。

でも、この繰り返しで、年度の見通しや数字を見る目の確度・精度はあがっていきますから。

すると、毎月の利益がどのていどの役割をはたしているかも、実感できるはずです。

 

まとめ

毎月の利益をみても、年度の見通しをふまえなければ、達成感は得られづらいものです。

もちろん大きな仕事や好きな仕事が終わったときは、それなりものを感じます。

 

ただ事業というのは、結局は黒字にしなければなりません。

もし、あるていど長期的な視点を持っていないのなら。

それは達成感ではなく、一喜一憂に近いものかもしれない…ということもあるのです。

いっぽうで、その視点をもっていれば。

きっと、一歩一歩、確実に階段をのぼっている実感が得られるのでは…とおもうのです。