決算とは?
決算とは?
決算セール、粉飾決算、決算速報、決算発表、決算書などと言う言葉を耳にしますよね。
決算とは、ある期間の収入・支出・利益、そしてその期間が終わった時に持っている財産を計算することを言います。
このある期間、会社であれば事業年度、個人の方は暦年(1~12月)となります。
つまり、1年間の経営の集大成ともなるのですが、そもそも、なぜ決算をしなければならないのでしょうか?
経理とは経営管理とも言えますが、1年を振り返って、うまくいった原因、そうではなかった原因、過去と比べてどうだったか、これからの展望を踏まえてどうしよう、などを考えるいい機会ですよね。
毎月やってもいいくらいです!
ですから、まずは自社のために決算が重要と言えると思います。
また、決算日(年度末)から2ヶ月以内に法人税など税金の申告・納付をしなければならないのですが、税金の申告書は決算書をベースに作成することになっていますから、決算が終わらないと税金の申告も出来ないという事になります。
つまり、税金の申告が義務なので、決算も義務という事になります。
また、上場企業であれば、株主の投資判断のため決算日から45日以内に決算発表するのが望ましいとされています。
上場企業に限らず、会社は株主が出資したお金や、銀行などから借り入れたお金で経営をしていきます。
ですから、お金を出してくれた人達に対して、経営の結果を報告する必要もありますよね。
決算で作成する書類
決算の際には、決算書と言われる次の様な書類を作成します。
1.貸借対照表
決算日での資産・負債・純資産を記載します。
資産は会社が保有する財産であり、お金の使い道を表します。
負債は負の財産とも言いますが、基本的には返済するものであり、借入金などお金の調達方法を表します。
そして、純資産は資産と負債の差額を言い、返済しなくてもよいお金をどの程度持っているかを表します。
2.損益計算書
その事業年度の収益・費用・損失、そして利益を計算する書類です。
もちろん利益がいくらかという事が気になるところですが、どれくらいの売上があり、その売上をあげる為にどのような活動をして、どのようにお金を使ったのかも分かるようになっています。
3.株主資本等変動計算書
その事業年度の純資産の変動を表した書類です。
純資産は、利益以外の動きがないことが多いですが、増資をしたり、配当を出したときは、この書類の数字が動きます。
4.キャッシュフロー計算書
その事業年度のお金の流れを表した書類です。
利益を計算するときの問題の一つに、売上や経費の計上時期と、お金の動きが必ずしも一致しないということがあります。
つまり、ある時点で黒字であってもお金が減っているということがありますし、逆に、赤字であってもお金は増えているということもあります。
資金繰りを考えるときに、とても重要な書類となります。
株主総会の承認を受ける
法人税の申告書は、「確定した決算」をベースに作成します。
そして、決算は株主総会の承認があって初めて確定することになります。
ぜひ、議事録も忘れずに作成し、保存するようにしましょう。
※ 記事作成時点の情報・法令に基づいています。