会社の決算と税務申告の期限は?

個人事業主の方ですと、所得税の確定申告は2/16~3/15の間に、と毎年いろんなところで告知されていますから、特にいつ?って考えることは少ないですよね。

サラリーマンの方も、年末調整がありますし。

では、会社(法人)はどうなのでしょうか。

法律には、次の様に書いてあります。

「内国法人は、各事業年度終了の日の翌日から二月以内に、税務署長に対し、確定した決算に基づき一定の事項を記載した申告書を提出しなければならない。(法人税法74条より)」

各事業年度終了の日の翌日から二月以内に

個人の方が暦年(1月~12月)の所得に対して課税されるのに対し、法人は各事業年度の所得に対して課税されます。

この事業年度は、定款で自由に定めることができますので、事業年度によって法人税の申告期限も変わることになります。

そして、事業年度終了の日の翌日から二月以内……

年度が終わってから2ヶ月以内、という事ですね。

例えば、事業年度が4月~3月の場合には、事業年度終了の日(3/31)の翌日(4/1)から2ヶ月以内(5/31まで)となります。

(注)申告期限の日が土曜、日曜、祝日の場合には、その次の平日が申告期限となります。

ちなみに、この例で言うと、3月の事を決算期と言います。

平成〇〇年度とか第〇〇期目という呼び方の方が一般的かもしれませんが、設立1期目など事業年度が1年でないケースもありますよね。

ですから、会計業界や新聞記事などでは、事業年度の区別は決算期で行い、「平成○○年〇〇月期」という呼び方をします。

確定した決算に基づく、とは

決算とは、会社の1年度の業績を表すものであり、基本的には数字で表せるものはすべて載せます。

そして、決算は、株主総会の承認を受ける事によってはじめて確定することになります。

この確定した決算をベースに申告書を作成するのですが、決算で所定の経理をしていない場合には、税務の計算には組み込めないというルールがあります。

決算に計上していないものを、申告書を作成する段階で計上することは基本的にはできないよ、とお考えください。

他にも、駐車違反などの罰金…

もちろん決算には計上しますが、罰金などが増えると税金が減るというのもよろしくないので、税金の方では罰金などは除外して計算するという事もあります。

「基づく」とはこういう意味合いになるのですが、つまり、まず決算をし(その前に日々の取引の帳簿をつけるという大変な作業がありますが)、それから申告書を作成・提出する…

ここまでを、年度が終わってから2ヶ月以内にすることになります。

税金の納期限は?

「確定申告書を提出した内国法人は、その申告書に記載した金額があるときは、その申告書の提出期限までに、その金額に相当する法人税を国に納付しなければならない。(法人税法77条より)」

つまり、申告期限と納期限は同じ、となります。

(注)この記事は、作成時点での法令等に基づいております。実際の適用にあたっては、事前に関係省庁・専門家等への確認をお願いいたします。