効率よく利益を出したいと思ったら見るべきところ(ROA)

会社がどれくらい効率的に利益をだしているかをあらわす指標をROA(Return On Assets)といいます。

これを高める=より効率的に利益をだすには、利益をふやす・資産をへらすの2通りの方法があります。

この指標の意味からみていきましょう。

 

ROAとは

株式や不動産などに投資をするときは、利回りが気になります。

利回りとは、投資した金額にたいしてどれくらいのリターンがあるかを表す指標です。

 

その利回りは、次のように計算されます。

 

当然ながら、おなじお金を使うのだったらリターンがおおいほうがよい。

なので、利回りが高ければ高いほどよいとされます。

もちろん、値下がりなどのリスクも踏まえなければなりませんが。

 

この利回りは、自分が経営している会社にもつかえる見方です。

 

投資した金額にあたるのは、「すべての資産」です。

 

会社で事業をするためには、まずお金を集めます。

右下の純資産には、設立するときの資本金がふくまれます。

また、その上の負債には借入金や買掛金などがふくまれます。

 

こうして集めたお金をつかった結果が、資産です。

資産には、お金や売掛金など「つかった」というにはなじまなそうなものもふくまれます。

ですが、「お金をお金のままでもっている」あるいは「お金を受けとるのを待ってあげている」のもお金の使いかたの一形態です。

 

集めたお金をつかう。

これが投資なので「すべての資産」が「投資した金額」にあたるのです。

 

いっぽうリターンにあたるのは、「利益」です。

リターンは収入ではなく、「いくら儲けたのか」ですから。

 

投資した金額にたいし、どれくらいのリターンがあるか……?

自分が経営している会社における利回りですが、これは次のように計算できます。

 

このときの利回りを、「すべてに資産にたいする利益率」ということで「総資産利益率」といいます。

これを英語にすると「Return On Assets」なので、頭文字をとって「ROA」とよびます。

 

このROAは、「その利益のためにどれくらいのお金をつかったか」を表してもいます。

  • たくさんお金をつかったのに、利益はすくない
  • 少しのお金で、たくさんの利益がでた

 

このように、「お金をどれくらい効率的につかっているか」を表しているともいえるのです。

少しでもおおくお金を残していくためには、ROAを意識するのも一つの方法です。

 

なお、一人社長や家族経営の会社の場合は、自分の役員報酬を自分できめることになります。

すると、ほんとうの利益が見えにくくなったりもします。

なので、役員報酬をひく前の利益でROAをみるのもよいでしょう。

 

さて、このROAを高めていくには=より効率的に稼ぐにはどうしたらよいのか……?

 

ROAの高め方

ROAは、次のように計算します。

 

このROAを高めるには、次の2つの方法があります。

  • 利益をふやす
  • 資産をへらす

 

それぞれみていきましょう。

 

利益をふやす

いきなり利益をふやそうと思っても、損益計算書にはたくさんの項目があります。

また、経費はおおきく次の2種類にわかれます。

  • 収入に連動して増減するもの(仕入など)
  • 利益に関係なく固定的にかかるもの(固定費)

 

利益のことをかんがえるには、損益計算書を次のように分解するとよいでしょう。

 

粗利は、収入から、収入に連動して増減するもの(仕入など)だけをひいた利益です。

その粗利から、固定費をひいたものが利益です。

 

  • 粗利をふやす
  • 固定費をけずれないか考える

 

利益をふやそうとして単純に収入だけをふやそうとすると、余計な仕入をしてお金が足りなくなることもあります。

なので、このように2段階にわけて考えたほうがよいのです。

 

今回の記事では考えかただけをお伝えし、これ以上は踏みこみません。

ですが、「粗利を軸に損益計算書をわけてみる」のは、経営のことをかんがえるときの王道です。

「会計の書類をみるときには加工することもある」ことを覚えていてくださいね。

 

資産をへらす

ムダな投資は誰でもしたくないものです。

そのムダな投資をへらすのが、資産をへらすことです。

 

つきつめると味気ない経営になってしまうかもしれないので、資産には趣味や興味などの要素が入っていてもよいと思います。

ですが、次のようにあきらかにムダなものがないかはチェックしましょう。

  • もう売れない在庫
  • 回収できない売掛金
  • つかえない固定資産
  • もう持っていないのに帳簿ではあることになっている固定資産
  • 塩漬けになっている株式など

 

なお、買掛金や未払金などの負債をへらすことでも、資産はへります。

お金(資産)もへるので。

 

このとき、借入金をくりあげて返済することも候補にはあげられますが、これは今後の展開などをふまえて慎重に検討しましょう。

借りたいときには借りられないのが借入金ですから。

 

まとめ

ROA(Return On Assets)は、どれくらい効率的に利益をだしているかをあらわす指標です。

これを高めるには、利益をふやす・資産をへらすの2通りの方法があります。

 

経営には趣味や興味などの要素がはいってもよいですし、少しでもおおくお金を残すのもよいです。

どちらにしても、あきらかにムダな資産がないかチェックすることはやっておきましょう。

 

※ 記事作成時点の情報・法令に基づいています。