医療費控除でよくある疑問6選

医療費控除について、次のような疑問にお答えします。

  • 集計はどうするか
  • いつの医療費が対象か
  • カード払いの医療費はいつ支払ったことになるのか
  • どんな医療費が対象になるのか
  • 病院に行くための交通費は対象になるのか
  • 受けとった保険金はどうするか

 

医療費控除とは

医療費控除は、個人の税金である所得税・住民税がすくなくなる仕組みである所得控除のひとつです。

まずは、これらの税金の計算過程を確認しましょう。

 

収入から経費をひいたものが所得。

その所得から「所得控除」をひいたものが課税される所得。

課税される所得に税率をかけると、税金がでてきます。

 

医療費控除は、かかった医療費のすべてが税金の計算に組み込まれるわけではありません。

かかった医療費から足切り額をひいた残りが、医療費控除の金額となるのです。

 

足切り額は所得の5%ですが、最大で10万円です。

「医療費が10万円ないとダメ」という疑問もよくあるのですが、所得がすくなければ10万円なくても受けられるケースはあります。

なお、収入が複数あるときは、合計した所得の5%が足切り額です。

また、過去の赤字(損失)があるなら繰越控除をした後の所得で足切り額を計算します。

 

医療費控除でよくある疑問

  • 集計はどうするか
  • いつの医療費が対象か
  • カード払いの医療費はいつ支払ったことになるのか
  • どんな医療費が対象になるのか
  • 病院に行くための交通費は対象になるのか
  • 受けとった保険金はどうするか

 

集計はどうするか

医療費控除をうけるためには、次の明細書を申告書に添付します。

領収書は添付しませんので、この明細をつくる必要があるのです。

なお、添付しないとはいえ、領収書は5年間保存しておきましょう。

 

領収書1枚につき1行でもよいのですが、それでは大変です。

次の3つの項目を軸にまとめて記載しましょう。

  • 誰が
  • どの病院で
  • 医療費をいくら支払ったか

 

いつの医療費が対象か

1月~12月の間に支払ったものが対象となります。

医療を受けたときではなく、支払ったときに医療費控除として税金の計算に組み込まれるのです。

 

そのため、12月に病院へ行ったのに支払ったのが翌年になるなら、今年ではなく、翌年の申告でつかうことになります。

 

カード払いの医療費はいつ支払ったことになるのか

クレジットカードを利用したときは「支払ったのはいつか」が問題になります。

利用日なのか引落日なのか。

答えは「クレジットカードを利用したとき」です。

 

病院などでクレジットカードを利用したときは、カード会社が立て替えることで病院などへの支払いは済んでいます。

その後、口座から引き落としされるのは、カード会社への立て替え分の決済です。

このような仕組みになっているため、カードを利用したときに医療費を支払ったことになるのです。

ですので、引落しが翌年であってもカードを利用したのが12月までなら、今年の申告にふくまれます。

 

どんな医療費が対象になるのか

医療費控除の対象になるのは、治療のためにかかったものです。

ですので、予防や審美のためのものは対象になりません。

 

予防の代表的なものには予防接種・マスク・アルコール消毒液などがあり、審美の代表的なものには歯のホワイトニングや美容整形などが挙げられます。

つまり、治療のためのものであるには、病気になっていることが前提になるのです。

そのため、健康診断や人間ドックは、そのときに病気がみつかれば医療費控除の対象になりますが、病気がみつからないときは対象にはなりません。

 

病院に行くための交通費は対象になるのか

病院へ行くための交通費も、医療費控除の対象になります。

しかし、基本的にはバス・電車など公共交通機関のみが対象となり、タクシーは急病や足を骨折した場合などに限られます。

なお、小さいお子さんに付き添いが必要なときは、付き添ったかたの交通費も対象になります。

 

おそらく医療費を集計するにあたり、交通費を調べるのに一番時間がかかるかもしれません。

できれば医療費の領収書に、そのつどメモしておくとよいでしょう。

なお、医療費の明細では「その他の医療費」にチェックを入れておきましょう。

 

受けとった保険金はどうするか

入院給付金などを受けとったときは、保険金を受けとる原因となった医療費からマイナスします。

すべての医療費の合計からマイナスするのではなく、保険金を受けとる原因となった医療費のみからマイナスすることに気をつけましょう。

 

まとめ

医療費控除でよくある疑問について解説しました。

病気にはならない方がよいですが、医療費控除を受けられるのなら申告を忘れないようにしましょう。

申告書をつくるのに一番時間がかかるのは集計ですので、1月になったらすぐ始めるくらいで準備を進めましょう。

 

※ 記事作成時点の情報・法令等に基づいています。