青色申告とは?(個人事業主)

青色申告と白色申告

所得税の確定申告には、青色申告と白色申告があります。

何も手続きをしなければ、白色申告です。

さて、所得税を計算するためには、日々の領収書などをとっておき、収入や経費などを計算する帳簿を作る必要がありますよね。

こうした日々の面倒なことをきっちりやってる方が特典を受けられるような仕組みを、青色申告と言います。

白色申告に比べて、経費や所得から控除できるものが増える、つまり税金が少なくなるというメリットがあります。

特典には、次のようなものがあります。

① 青色申告特別控除(10万円か65万円)

② 青色事業専従者給与

③ 純損失の繰り越し・繰り戻し

④ 少額減価償却資産の特例  など

なお、以前と違い、今では白色申告でも記帳する義務があります。

青色申告の特典は、住民税や社会保険にも影響しますので、まだの方はぜひ!

帳簿を作る

この帳簿を作ることを簿記と言い、単式簿記と複式簿記があります。

青色申告のメリットをフルに受けようとすれば、複式簿記で帳簿を作っていく必要があります。

単式簿記と言うのは、こづかい帳や家計簿のような感じです。

使い道を記入していきますよね。

手近なノートなどを使ってもいいですし、エクセルを使うのもいいかもしれません。

複式簿記では、使い道に加えて、支払い方法も記入していきます。

例えば、水道光熱費10,000円を現金で支払った場合、単式簿記と複式簿記ではそれぞれ次のようになります。

(単式簿記)水道光熱費 10,000円

(複式簿記)水道光熱費 10,000円/現金 10,000円

複式簿記を手書きでやっていくと、集計するのが大変ですし、集計が合わなかった時の計算ミスを探すのはもっと大変です…

会計ソフトを使うのが一般的ですね。

そして、記帳は「こまめに」に尽きます。

半年前の領収書を見ても、すぐに思い出せないこともありますもんね。

会計ソフトへの入力ができなくても、領収書に何だったか書いておくだけでも大分変わります。

こうして出来た帳簿や領収書は、原則として7年間保存します。

申請が必要

青色申告をするためには、事前に「青色申告承認申請書」を税務署に提出します。

後日のために、控えをとっておくのを忘れずにお願いします。

期限は「その年の3/15まで」となっています。

H29年分から青色申告する場合は、H29/3/15までに提出します。(確定申告の期限はH30/3/15です。)

なお、1/16以後に開業した場合には、開業してから2ヶ月以内となります。

(注)この記事は、作成時点での法令等に基づいております。また、細かい法令等をざっくり解説していますので、実際の適用にあたっては、関係省庁・専門家等への確認をお願いいたします。