事業(戦)にも補給部隊や兵糧部隊がいるか
事業は、戦のように、攻めと守り、そして兵站から成っています。
その兵站が経理です。
いまの自分の攻め・守り・兵站を振りかえっておきましょう。
事業は戦と似ている
事業は戦と似ています。
その戦とは、おもに攻めと守りから成り立っているもの。
攻めにあたるのは、売上やお客さまを確保するための行動全般。
マーケティングや営業により、自分のこと、そして商品やサービスを知ってもらう。興味をもってもらう。
その後に、買ってもらう。
これは、戦で相手の城を落としたり、領土を広げるようなもの…といえます。
攻めとは、いま自分がいるところから、外へ出ていく行動ですから。
いっぽうの守りとは、誰かから攻められたときの行動です。
自分の商品やサービスよりも、よいものが売りに出された。
しかも、いまの自分のお客さまの近辺で…というようなケース。
また、同業以外のかたの行動、あるいは周りの環境の変化などにより、今まで通りには売上が立たなくなるようなケースも考えられます。
仕入先の倒産や廃業。
インターネットの発達により売る手段が増え、周りは皆もっているのに、自分はもっていない。
他にもたくさんのことが考えられますよね。
こうした時には、自分の売上やお客さまを確保しつづけるための行動が必要になります。
それが、守りなのです。
こうした攻めや守りをおこなうためには、欠かせないものがあります。
兵站ですね。
戦をするときには、兵士だけではなく、兵糧や燃料などたくさんのモノが必要。
これを事業に置き換えるなら、ヒトやモノ、そしてお金。
これらを、戦に勝つまで、あるいは守り切るまで、どう管理するかが兵站です。
もし、兵站がうまくいかなければ、必要なときに必要なものがない。
そんな状況になってしまい、攻めたくても攻められない。守りたくても守れない。
こうしたことに、つながります。
もちろん結果は、良くはないものになるはず。
戦にも管理が必要なように、事業にも管理が必要。
それが経営管理であり、略して経理と言うのです。
補給部隊や兵糧部隊はいるか
戦で兵站を担うのは、補給部隊や兵糧部隊です。
それが事業においては、経理。
その経理を活用しているでしょうか。
たとえば創業時など、新しい事業をはじめるとき。
手持ちのお金で、どんなことが出来そうか。どこまで行けるか。
それを考える、見積もるのが経理です。
もちろん、経営者も…ですが。
もし、攻めに行ったはいいけれど、途中でお金が足りなくなったらどうしましょう。
かつて歴史上にあった戦では、現地調達。
つまり略奪などが行われたようですが、いま現在、その略奪にあたるものは…
きっと、できないですよね。
一度そうなってしまうと、撤退するのにもお金がかかってしまいます。
でもその時に、そんなお金は、もちろん無いはず。
すると事業は、そこで宙ぶらりんになってしまいます。
もし、完全に宙ぶらりんになる前に撤退できれば、次の手を打つこともできたかもしれません。
事業をはじめる前に、見積もることが必要だったのです。
自由につかえるお金はいくらか。
自分の生活費はいくらかかるか。
事業をはじめるには、どんなモノや活動が必要か。
場合によっては、借入れをするかどうか。
もちろん、見積もりどおりに現実はいきません。
とはいえ、勢いや気持ちだけでスタートすると、それは時に無鉄砲ともなりかねないのです。
「なんとかなる」
この気持ちは、とっても大事です。
ただ、多少はお金や数字の裏づけも付け加えるなど、100%気持ちだけにならないようにしましょう。
「気持ち:お金や数字の裏づけ」は、どれくらいが良いのかは分かりません。
でも、「100:0」にはならないように。
そうでないと、上に書いたようなことに繋がってしまいますから。
そのためには、経理も大事にしましょう。
事業は戦とおなじように、攻めと守り、そして兵站から成っています。
このうち、どれか一つでも欠ければ、上手くいかない場面が訪れる可能性が高くなる。
そう思って。
まとめ
事業は、戦とよく似ています。
攻めと守り、そして兵站から成っているのです。
その兵站にあたるのが、経理。
もしかしたら、事業の規模が小さいときは、すべて頭の中で解決できるかもしれません。
でも、経理は複雑…ということも忘れないようにしましょう。
複雑だから、理解して、管理しなければならない…と。
※ 記事作成時点の情報・法令に基づいています。